(「スークマーケット」。アイコンサイアム内の水上マーケット)
バンコクのリバーサイドとは、BTSサパーンタクシン(Saphan Taksin)併設の船着場「サトーンピア(Sathorn Pier)」を起点に南北に伸びるチャオプラヤー川沿いエリアを指します。
もともと、リバーサイドは外資系ホテルが立ち並ぶ高級ホテルエリアという認識が強い場所でした。
しかし、2018年11月にオープンした大型複合施設「アイコンサイアム(ICONSIAM)」の登場により、高級ホテルエリアから観光エリア・商業エリアに変わりつつあります。
(アイコンサイアム。高島屋を併設しているため、オープン時は日本でもニュースになった)
今バンコクで一番ホットな場所
話題のアイコンサイアム来たんだけど、凄いですねここ施設の中なのに水上マーケットあるし、天井から水降ってくるし
テーマパークだ pic.twitter.com/BFmYiVsNAn
? ri-(リー)@タイ一択 (@AsiaThailand208) December 23, 2018
また、2020年12月にBTSゴールドラインが開通したことにより、アクセスの利便性も上がりました。今後、ますます発展するだろうエリアとして期待が持たれています。
(アイコンサイアムはじめチャオプラヤー川沿いの観光地へはBTSでもアクセスできるようになった)
リバーサイドにはアイコンサイアム以外にも「ナイトマーケット」や「チャオプラヤー川クルーズ」など、複数の見所が存在します。
今回の記事では、
- アイコンサイアム
- その他リバーサイドの見所
- リバーサイドでの主な交通手段となるチャオプラヤーエクスプレスボートの乗り方
について詳しく解説します。
「素晴らしいホテルが多いけど、街中に比べると何もない。地味」と言われていたリバーサイド。しかし、今後はリバーサイドを拠点にバンコク旅行を楽しめるくらい賑わいが見られるでしょう。
リバーサイドの観光地図
- 左上の 地図上の全項目をリスト表示します。
- でお気に入り登録、 で各SNSやメールで共有できます。
- 右上ので拡大地図を表示します。
- 黒色の電車マーク = BTSサパーンタクシン&サトーンピア
- 茶色の電車マーク = BTSゴールドラインの駅
- 紫色のアイコン = アイコンサイアムなどの商業施設
- 緑色のアイコン = ナイトマーケットやカフェなど
- 各アイコンをクリックすると、写真イメージや営業時間などの詳細を表示します。
地図上一番左下に位置する「インディマーケット」以外は、全て後述するチャオプラヤーエクスプレスボートでアクセス可能です。
行き方詳細は後述しています。
アイコンサイアム(ICONSIAM)。タイ最大級の複合施設
2018年11月、満を持してオープンしたタイ最大規模の複合施設。
高島屋を中核テナントとした2棟からなる施設で、階数は全11フロア(+地下駐車場が2フロア)。
飲食店、ファッション、キッズ、アクセサリー、ドローンなどのテクノロジー製品、銀行など何でもござれです。タイ初のアップルストアもあり。
H&Mやリーバイスをはじめとした外資系のブランド、The Selectedなどのタイ人若手デザイナーが作ったアイテムを揃えたライフスタイルショップなど、多数の小売店が入店しています。
アイコンサイアムのフロアガイド
- 8階/リバー博物館バンコク
- 7階/コンベションセンター&フィットネスセンター
- 6階/ダイニング、映画館(飲食店や映画館)
- 5階/キッズ、ファミリー(ベビー&キッズ用品やキッズスペース)
- 4階/テクノロジー(DJIやSONY、タイの各携帯キャリアショップあり)
- 3階/スポーツ用品(ディンバランドやリーボック、プーマなどのアウトドアスポーツブランドあり)
- 2階/ファッション&ライフスタイル(H&Mやリーバイスなどあり)
- 1階/アクセサリー、ファッション(ラコステやZARAなどあり)
- M階/インターナショナルファッション(エルメスやプラダなどの高級ブランド)
- G階/SookSiam
各フロアの入居テナント詳細については、以下のアイコンサイアム公式ページ(英語サイト)より確認可能です。
M階の「ICONLUXE」。エルメスやヴィトン、プラダなどの高級ブランドが入居するエリア。
天井を見ると巨大なシャンデリアが。造りの豪華さが他フロアとは異なる。
6階のダイニングフロア。「ゆずラーメン」や「モーモーパラダイス(しゃぶしゃぶ・すき焼き)」、「とんかつ和幸」など日本食が豊富。
6階はフロアの造りが特に凄いです。
天井から水が降ってきたり、飲食店の席が池の中に設置されていたり。ショッピングモールというよりテーマパークのよう。さすが、グランドオープンに10億バーツを費やしただけあります。
Gフロアのスークサイアム(SookSiam)には水上マーケットがある
アイコンサイアム内の注目フロアがG階の「SookSiam(スークサイアム)」。タイの料理、芸術、工芸品、舞台芸術などの文化をコンセプトとしたタイ風のデパ地下です。
特に驚いたのが水上マーケットがある点。ちゃんと船に食べ物を積んだ商売船がいて、雰囲気は本物の水上マーケットそのもの。
ショッピングモールなのに写真スポットが多いです。よくよく天井を見るとランタン風の照明が使われていたり。
仏堂風に装飾された入り口もある。
お土産屋の数も豊富さすがはタイナンバーワンのショッピングモール。
気合いの入り方が他とは全然違います。是非一度は訪れてみましょう。
毎日10:00〜22:00
リバーサイドのおすすめ観光
以下では、その他リバーサイドで行きたいおすすめの観光地やカフェ合計ヶ5所を紹介します。
- ローン1919(LHONG1919)
- ザ・ジャム ファクトリー(The Jam Factory)
- チャオプラヤー川ディナークルーズ
- アジアティーク ザ リバーフロント(Asiatique The Riverfront)
- インディマーケット(INDY Market)
【写真スポット・歴史テーマパーク】ローン1919(LHONG1919)
タイ〜中国間の貿易が最も活発だったラマ4世統治時代(1851年〜1868年)の貿易港を再現したテーマパーク。
2017年の11月頃にオープンした比較的新しい観光地であるため、今だリバーサイド話題のスポットとして知られています。
敷地内の建物は、中央に設けた中庭を囲み南北東西に建物が並ぶ北方中国の伝統的家屋スタイルになっているのが特徴です。
敷地の面積は約6,800平方メートル(サッカーコートくらいの広さ)で、テナント一軒一軒にレストランやセレクトショップ、アクセサリー店、アロマショップなどが入店しています。
ただ、各テナントの存在感は地味。買い物を目的に来ている人は少ない模様。
どちらかと言うと、岩手県にある「歴史公園えさし藤原の郷」のような、歴史ある古い街並みを再現したテーマパーク、つまり写真スポットという認識で来る方が良いです。
唐団扇を持った中国人女性の絵画。民国時代のようなタッチで、いかにも中国の絵といった雰囲気。
タイ人はこうした写真スポットが大好きで、どこを見ても記念撮影しているタイ人で一杯です。
モデルポーズを決めて写真撮影にのぞむタイ人の多いこと多いこと。その様子を見ているだけでも楽しかったです。
北側の正房には、南方中国や東南アジアの華人の間で「航海の女神」として知られる媽祖が祀られています。チャイナ服を着てお祈りをしているタイ人の姿が印象的。
こうしたタイの中にある中華世界に興味がある人は足を運んでみると良いです。
ローン1919の「1919」とは、現在この敷地を所有する中華系タイ人の実業家一家「ワンリー家」が、正式に所有者となった1919年にちなんでいるとのこと。
営業時間
- 営業時間 / 毎日8:00〜22:00
- 公式Facebook
行き方
1、最寄り駅/チャオプラヤーエクスプレスの「LHONG1919」で降りる。
(BTSサパーンタクシン2番出口に併設しているサトーンピアより、チャオプラヤーエクスプレスに乗船できる)
2、BTSゴールドラインのクロンサーンより徒歩約10分
【人気のお洒落カフェ】ザ・ジャム ファクトリー(The Jam Factory)
リバーサイドで人気のお洒落カフェ。倉庫を改装して作られたオールドアメリカンスタイルな店内が特徴的。代官山にありそうな雰囲気の店です。
近年の日本のカフェにも見られるような、本屋やアートギャラリーも設置されている空間。所謂ブックカフェです。
単にコーヒーを飲むだけでなく、タイ人の若者にはデートスポットとしても利用されています。
居心地の良さを重視しているため、インテリアにもこだわりが見られます。
「倉庫 × カフェ」の組み合わせって、現在日本のみならずアメリカや様々な国で流行になりつつありますが、どうしてこうも魅力的なのでしょう。
レトロだけどお洒落。組み合わせのギャップが、完全に良い意味の化学反応を起こしています。
(ほうれん草のチーズ焼き195バーツとアイスコーヒー105バーツ)
コーヒー類の他、バニラワッフル(135バーツ)やチョコレートケーキ(185バーツ)、ドーナツ(95バーツ)などの軽食もあり。
リバーサイド観光中に一息つく時は、是非立ち寄ってみましょう。
営業時間
- 毎日10:00〜20:00
- 公式Facebook
チャオプラヤー川ディナークルーズ
リバーサイド観光最大のハイライト。
リバーシティ(地図上紫色のフェリーマーク)より、定員400名ほどの中型客船に乗り、ビュッフェ形式のディナーを楽しみながら、チャオプラヤー川を約1時間30分クルーズします。
クルーズ中のハイライトは、客船から見えるライトアップされたワットアルンやワットプラケオ。
黄金に輝いていて、とても幻想的です。
ディナー内容自体はそこまで大した物ではありませんが(中級の観光客向けレストランと言った具合。そこそこに美味しい)、この非日常な景色は一見の価値あり。
(料理の種類は豊富。観光客向けに食べやすい味付けになっている)
さらに驚くべきは料金の安さ。
通常、クルーズ船と言えば安くても一人5,000円くらいはイメージするかと思いますが、チャオプラヤーディナークルーズは一番安い船でたったの2,874円。
チケットを予約して、リバーシティーにバウチャー画面を持参するだけなので簡単です。
バンコク観光において人気のアトラクションなので、是非参加しましょう。
ディナークルーズ乗り場であるリバーシティーの場所や、クルーズの詳細についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にどうぞ。
アジアティーク ザ リバーフロント(Asiatique The Riverfront)
2012年にチャオプラヤー川沿いにてオープンしたバンコク最大のナイトマーケット「アジアティーク ザ リバーフロント」
東京ドーム約2.5個分の敷地内に、1,500店舗の土産物屋とファッション、アクセサリー、家具などの小売店、バービアや大手外食チェーンのレストランが40店舗程並んでいます。
年々次々と新しいナイトマーケットが誕生しているバンコクですが、未だアジアティークを超える規模・エンターテイメント性を兼ね備えたナイトマーケットは存在しません。
買い物はもちろん、ニュハーフショーなどのエンターテイメントを楽しむも良し。マーケット内には観覧車やゴーカートなどの遊具もあるため、家族連れでもカップルでも楽しめます。
ただ、個人的に
- 一人での訪問
- タイらしい文化を味わいたい人
には向かないかなあという印象。
なにせ、どこを見回しても家族連れやカップルだらけ。一人で来ると、結構寂しい気持ちになるのではないかと思います。
また、良くも悪くも最先端の場所です。日本で言えば、「福岡のマリノアシティ」や「横浜の赤レンガ倉庫」に似ている雰囲気。
(チャオプラヤー川沿の遊歩道。風が気持ち良い。お台場のような雰囲気も兼ねている)
悪い意味で綺麗すぎるとでも言うのでしょうか。タイらしいごちゃごちゃしたカオスな空気は感じられません。
道路は綺麗に舗装されています。やはり、おすすめは家族連れやカップル。
(アジアティーク内にあるジュリエット ラブ ガーデン。カップルで撮影すると恋が長続きするんだとか。まさにデートスポット)
タイらしい文化を味わいたいという人は、あえて下記で紹介するインディマーケットのようなローカルな場所に足を運ぶべき方が楽しめるでしょう。
アジアティーク ザ リバーフロントをもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にどうぞ。
営業時間
- 毎日17:00〜24:00
- 公式サイト
インディマーケット(INDY Market)
2017年にオープンしたリバーサイドエリアのナイトマーケット。
上で紹介したアジアディークには規模こそ劣るものの、屋台がズラッと並ぶ飲食コーナーや、野外床屋。
そして、外国人2割:タイ人8割と言った圧倒的タイ人の多さが特徴です。
最近のバンコクのナイトマーケットトレンドであるバーエリアも兼ね揃えています。入った瞬間に「ああ、これだよ、これ。これがナイトマーケットだよ」と関心を覚えました。
両脇に屋台がズラッと100mくらい並ぶ屋台エリア。串物1本5バーツから10バーツ程度。とうもろこし1カップ29バーツ、ソムタム40バーツ、寿司は1貫5バーツ程度。
19時頃からは殆どの席が満席となるため、基本はテイクアウトするか、買った物をバーエリアの店に持ち込んで酒のつまみにするのがベター。
近年のナイトマーケットには必ず見られるバーエリア。ビアチャンが2本で99バーツ。屋台でつまみを買って持ち込みましょう。
その他、マーケット内には雑貨エリアもあり。「ステージが組まれていてライブ演奏」だとかのエンターテイメント性は皆無ですが、ナイトマーケットらしい風情を感じられます。
それほど規模は大きくないので、ご飯を食べたとしても2時間の滞在で十分見て回れるでしょう。
ローカルな雰囲気が好きな人におすすめのナイトスポット。
営業時間
- 毎日18:00〜0:00
- 公式Facebook
インディマーケットへの行き方
インディマーケットへは、タクシーと路線バス以外の公共交通機関が走っていません。
タクシーでアクセスする場合は、「タラート インディー(インディーマーケットの意)」と伝えるか、タイ語表記「ตลาดอินดี้ ดาวคะนอง」を見せるのがベター。
アソーク(Asok)周辺など街中からだとタクシーで片道40分程度。
グラブを利用して簡単にアクセスするのもおすすめです。グラブであれば行き先を入力するだけで、ドライバーが現在地まで迎えに来てくれます。グラブの使い方については、以下の記事を参考にどうぞ。
路線バスで行く
インディマーケットの目の前には”Indy Market”というバス停があります。
路線バスでアクセスする際は、BTSクルントンブリー(Krungthonburi)の1番出口から乗れる105番バスが一番分かりやすいでしょう。
バスに乗車したら、車掌に「タラート インディー」と伝えるか、タイ語表記「ตลาดอินดี้ ดาวคะนอง」を見せましょう。
運賃は20バーツ前後です。
インディマーケット前のバス停『Indy Market』に停車する全てのバス系統番号や、BTSクルントンブリー以外からのバスの乗り場については
以下のViaBusというバンコク路線バスMAPアプリを活用すると簡単に把握できます。
アプリの詳しい使い方については、以下の記事を参考にどうぞ。
⇒バンコクの路線バスを乗りこなせる便利な路線図ルートアプリ『Via Bus』
リバーサイド観光の移動手段「チャオプラヤーエクスプレス」
チャオプラヤーエクスプレスボートは、リバーサイド観光において欠かせない交通手段です。
なぜなら、リバーサイドにある殆どの観光地へは、チャオプラヤーエクスプレスボートでアクセスできるからです。
以下はチャオプラヤーエクスプレスボートの路線図
BTSサパーンタクシン(Saphan Taksin)を起点に、アジアティークやアイコンサイアム、ローン1919など上述した観光地に加えて、ワットアルンなどのバンコク三大寺院へのアクセスも可能です。
リバーサイドエリアは車では簡単に対岸に渡れないため、移動にはチャオプラヤーエクスプレスを利用するのがベター。
乗船料金は1回50バーツですが、180バーツで1日乗船券も購入可能。リバーサイドをくまなく観光したい人は1日乗船券を購入しましょう。
BTS サパーンタクシンの2番出口を降りるとチャオプラヤーエクスプレスボート乗り場がある
(BTSサパーンタクシンの2番出口)
BTSサパーンタクシンの2番出口を降りて、直進するとチャオプラヤーエクスプレスボート乗り場に到着します。
(チャオプラヤーエクスプレスボート乗り場)
ボート乗り場に到着したら、下写真のチケットカウンターで行き先を告げてチケットを購入します。
チケット購入後は、係員の指示でボート乗り場へ行き、後はボートを待つだけです。
アジアティークやローン1919、アイコンサイアムにも、同じようにボート乗り場とチケットカウンターが存在します。
アイコンサイアムとアジアティークへはBTSサパーンタクシンから無料で行ける
ちなみに、BTSサパーンタクシンからアイコンサイアム、またはアジアティークへは無料の送迎ボートが出ています。
(チャオプラヤーエクスプレスボートのチケット売り場横に乗り場がある。係員に聞けば乗り場の場所を教えてくれる)
無料なので積極的に活用しましょう。
- アイコンサイアム行き/毎日9:00〜23:00まで/約10分に1本
- アジアティーク行き/毎日16:00〜23:30まで/約20分に1本
バンコク・リバーサイドのおすすめホテルについては、以下の記事を参考にどうぞ。
バンコクのおすすめホテルまとめ。エリア特徴の解説とあわせてコスパの高いホテルを厳選して紹介しています。
バンコクで絶対行くべき観光地まとめについては、以下の記事を参考にどうぞ。
バンコク観光のモデルコース。2泊や3泊の旅行を計画している人は、こちらも参考に。
バンコクのインスタ映えスポットまとめ。写真好きなら絶対行くべき観光地をまとめました。