この記事には広告を含む場合があります。広告の場合は、紹介している「商品の購入」「サービスの利用」によって、当サイトに売上の一部が還元されることがあります。
長期の海外個人旅行者、いわゆるバックパッカーが最初に目指す場所、それは今も昔もタイのカオサンです。
バックパック旅行を計画している人であれば、様々な世代のバックパッカー達が書き綴っているカオサンに関する情報を、ネットや書籍等で一度くらいは読んだことがあるはず。
現在のカオサンについては、様々な絶賛と酷評を見かけますが、一つだけ言えるのはカオサンロードという場所が、今でも世界中のバックパッカーが集まる場所、そして国籍に関係なく交流を深めることができる場所だと言うことでしょう。
白人や日本人だけに留まらず、フィリピン人やインド人、黒人。現在では、一昔前なら絶対に見かけなかったであろう国籍のバックパッカーもカオサンを目指してやってきます。こうした国際色豊かなエリアはアジアでは他にありません。
自分は、これからバックパック旅行を計画している人には、一度はカオサンの空気を”滞在して”味わってみるのをおすすめします。
なぜなら、この混沌としたカオスな空気を旅の初めに味わうと、海外一人旅という自分の人生にとって未知の領域に、遂に足を踏み入れたというスイッチが入るからです。この解放感と同時に訪れる高揚感、そして後には引けないという緊張感。こういう感覚はタイの他のエリアでは中々味わえません。
そこで今回は、これからカオサンへ初めて行く人に向けて、旅の拠点となるカオサンロードのゲストハウスを、立地、値段、快適さの3つの視点からおすすめできる順に紹介します。
カオサンロードとは
(カオサンロードの場所)
カオサンロードは、タイの首都であるバンコクのプラナコーン区にある道路の名称です。
カオサンという言葉は、タイ語で「白米」を意味します。昔はこの周辺に米問屋が多かった為、カオサンロードという名がつきました。
300メートルほどの道路の両脇にはゲストハウスや旅行代理店、マッサージにコンビニ、生活に必要な物を売っている売店など、お金さえあれば何にも困らない環境が整っています。
(周辺にはお洒落なカフェやバーも並んでおり、昼間は多くの白人旅行者が固まって談笑している)
こうした生活に困らない環境に加え、ステレオタイプなバックパッカー像を上手く具現化したアイテムを取り揃えた店も連なっています。そのため、観光地としてのエンターテインメント性を求めて、家族連れの観光客や若いタイ人が観光目当てで来る場所にもなっているのです。
ブレードヘアのエクステを付けてくれる店や、偽造の学生証や免許証の作成を請け負う店も並ぶ。
日が暮れてくると同時に、徐々に人が集まり初める。バーからは大音量のEDMが流れ初め、深夜まで野外ライブのようなパーティーが続く。
カオサンのおすすめゲストハウス。清潔さ、広さ、安さを基準に厳選
多くの外国人旅行者が集うカオサンでは、ゲストハウスの種類も様々でピンキリです。1泊1000円以下であれば、ドミトリーと呼ばれる一部屋の中にベッドがいくつも並ぶ相部屋形式のものが多いです。
他には、シャワーとトイレが共同のシングルルームなどがあります。
(殆どのゲストハウスでは、このような料金表が掲げてある)
(格安のシングルルーム。部屋にはベッドと扇風機があるだけで、トイレとシャワーは共同というゲストハウスも多い)
1000円以上になると、エアコン、シャワー、トイレ、テレビ、場所によってはセーフィティボックスや冷蔵庫もついているゲストハウスも珍しくありません。
ただ、長期滞在者が増え続けるカオサンでは、ソンクラーン等のイベント後であっても、条件の良いゲストハウスは埋まっていることが多いです(一人旅行者が多いせいか、特にシングルルームは埋まりやすい)。
そのため、当日に宿泊先のゲストハウスを探す場合、妥協して料金の高いグレードの部屋や、カオサンから離れた立地など、条件の悪いゲストハウスしか空いていないことは珍しくありません。事前に予約しておけば、初日からストレスを感じずに済みますし、寝床を確保できているという安心感も生まれます。
ここでは、1000円〜3000円程度で宿泊できる、カオサンロードに近いロケーションのおすすめゲストハウスを紹介します。
どのゲストハウスも、それなりの価格でシャワー・トイレ、エアコン、テレビが設備されているので、初めてのカオサン滞在でも、何も不便に感じることはないでしょう。
- 左上の 地図上の全項目をリスト表示します。
- でお気に入り登録、 で各SNSやメールで共有できます。
- 右上ので拡大地図を表示します。
- 各ホテルの場所は A,B,C,D,E,F,G,H です。
- カオサンロードは、オレンジ色のラインです
下記リンクからも、それぞれのホテルの宿泊料金詳細・予約確認が可能です。
宿泊料金にかんしては、シーズンによって変動するおそれがあるのでご注意下さい。
また、旅行当日に近ければ近いほど、料金が値上がりする傾向があるので、早めに予約する方が良いです。
A. カオサン ホリディ ゲストハウス(Khaosan Holiday Guesthouse)
カオサンの中間にある、雑貨屋と雑貨屋の間を入った所に位置するゲストハウス。
初めて行くときはゲストハウスに続く道の入り口が少し分かりにくいですが、一度行けばすぐに場所を把握できるようになります。
(カオサン中間にある雑貨屋と雑貨屋の間、細い通りの中にゲストハウスがある)
スタンダード ダブルルーム(Standard Double Room)。
部屋には清潔感があり、コート掛けやセーフティボックス、ドライヤー、電源タップも備えられていて便利。
一つ残念だったのは冷蔵庫がないことですが、ゲストハウスを一歩出ればコンビニやカフェ、バーはいくらでもあるので特に不便は感じませんでした。
(2本のボトルウォーターは無料。セーフティーボックスや電源タップの備えあり)
ダブルベッド
水周りの清潔感、ホットシャワーの湯温量共に問題なしです。ストレスなく使えます。アメニティは石鹸、ボディソープ、シャンプーのみ。何か足りないものがあれば近くのセブンイレブンで揃えると良いです。
客室内は禁煙ですが、階段の踊り場で喫煙可能。喫煙者にとっては地味に嬉しいです。
このゲストハウスはスタッフの方がしっかりしていて、見慣れない人がゲストハウス内に入ろうとしたら「ここの宿泊者ですか?」と、ちゃんと確認しています。
一度、自分も聞かれました。「は?何言ってんの?」と一瞬思いましたが、こうした確認を行っているということは、他のゲストハウスよりも防犯面において安全と言えます。
また、他のゲストハウスに比べると清潔感があったので、綺麗好きな人でも安心して泊まれるでしょう。
冷蔵庫がない点を除けば、カオサンにあるゲストハウスの中では間違いなく高クオリティ。
宿泊時には1,500バーツのデポジットが必要です(チェックアウト時に返却してもらえる)。
宿泊料金・予約確認は以下より可能です。
C. タイ コージー ハウス ホテル (Thai Cozy House Hotel)
(タイ コージー ハウス ホテルの看板)
タイコージーハウスホテルは、上記で紹介したゲストハウスの中でも特におすすめです。客室が比較的綺麗であり、親切な対応をしていくれるインド人スタッフが常駐しています。
日本人からの評価が高いゲストハウスです。
ベッドを含め、客室内は中級ホテル並みに綺麗です。また、部屋の広さも申し分なく、荷物が多いバックパッカーでも過ごしやすいです。
エアコンとシャワールーム。シャワーはきちんと温水が出ます。
また、冷蔵庫も完備されている為、部屋を冷やしてホットシャワーを浴び、キンキンに冷えたビールを一気に飲み干すという、至福の一時を過ごせました。
喫煙所は階段の踊り場近くにあります。ビール片手に座っていると、他のバックパッカーに話しかけられ仲良くなったりすることもあります。
宿泊客は、日本人と欧米系の白人バックパッカーが多かった印象があります。あと韓国人も少数いました。
低価格なゲストハウスの中では満足度の高い場所です。旅初日の拠点としては申し分ないでしょう。
料金の詳細確認・予約は以下リンクから可能です。
D. サワディー ハウス (Sawasdee House)
(サワディーハウスの入り口)
サワディーハウスは、主に女性バックパッカーからの人気が高い場所です。
このゲストハウスの良さは、何と言っても立地です。
(サワディーハウス前の通り)
カオサンロードからは徒歩3分の場所にあります。ここは夜中に爆音で音楽が流れているということがない為、静かな夜を過ごせます。
また、通りの雰囲気が良く、女性が好みそうなお洒落なバーやカフェが目立ちます。そのため、国籍問わず女性の宿泊客が多かったのが印象的です。
(道路はきちんと舗装されている。昼間に散歩すると気持ち良い)
客室内。ゲストハウスには珍しく、セーフティボックスも完備されています。
部屋は広めで清潔感があります。こちらも、荷物が多くても不便を感じることはありません。二人で滞在するにも丁度いいです。
テレビは部屋の上部に設置してあります。寝転がって見るのに丁度いい場所です。
シャワールーム。ホットシャワーはシャープ製なので、使い方は簡単。
一般的なゲストハウスは狭くて暗い場所が多い中、サワディーゲストハウスは客室外の通路等も広々している為、非常に過ごしやすかったです。
周辺には夜中も人が多い為、一人で滞在してもあまり寂しさを感じません。カオサン周辺で、女性のバックパッカーが快適に過ごせるゲストハウスとしては、一番おすすめできる場所です。
料金の詳細確認・予約は以下リンクから可能です。
E. センター ポイント プラザ ホテル (Center Point Plaza Hotel)
(センターポイントプラザホテルの看板)
センターポイントプラザホテルは、カオサンロードのど真ん中に位置しているゲストハウスです。
このホテルが良いのは、入り口はカオサンに面していますが、建物自体は通りの奥にあるところです。そのため、毎夜パーティーのように騒がしいカオサンの中心地であるにも関わらず、騒音が部屋に届きません。
(センターポイントプラザホテルの外は、夜中はパーティーイベントのごとく賑やかになる場所です)
カオサンロード内にあるゲストハウスで、上記3ホテルのようにある程度の部屋の広さや清潔感を持った場所に宿泊したいなら一番おすすめです。
客室内。上記2ホテル同様、ゆったりした部屋です。
エアコン、テレビはもちろん、シーリングファンまでついており、お洒落な雰囲気です。
表に出たら大音量でパーティーが繰り広げられているとは思えないほど、静けさを感じられます。
シャワールームとゲストハウス内の通路。通路はそこまで狭くはなく、清潔感があります。
カオサンのど真ん中に滞在したいという人にはおすすめできるゲストハウスです。
場所が場所なだけに、良くも悪くも色々な出会いやハプニングが起こり得る場所と言えます。
料金の詳細確認・予約は以下リンクから可能です。
その他のおすすめゲストハウス
カオサンロードには、上記で紹介した場所以外にも様々なゲストハウスがあります。
もちろん、上記で紹介したゲストハウス以外で、各々の旅程や予算にあったゲストハウスを探したい場合もあるでしょう。
その場合、以下リンクより宿泊予定日を入力すれば、カオサンにあるゲストハウス料金を最安値で確認できます。
カオサンの日本人宿
日本人バックパッカーも多いカオサンには、取り分けて日本人の宿泊客が多く集まるゲストハウスがいくつか存在します。
こうしたゲストハウスは日本人宿と呼ばれ、施設内に設けられている交流スペースにて、他の日本人バックパッカーと気軽に情報交換できるのが大きなメリットとなっています。
また、予約対応や現地ツアーの参加申し込みを日本語でやり取りできる宿もあるので、海外旅行に慣れていない人にとっては心強い存在です。
個人的には「せっかく海外に来たのに、周りが日本人ばかりでは来た意味がない」と感じる反面、タイ旅行が不安という方なら利用してみる価値はあるでしょう。
以下では、カオサンにあるゲストハウスの中でも取り分けて綺麗で人気の宿を2軒紹介しています。
ロングラック ゲストハウス(Long Luck Guest House)
2016年4月にオープンしたばかりの日本人宿。
男女MIXドミトリー(6ベッド)や女性専用ドミトリー(4ベッド)、シングルルームやダブルルーム、ツインルームも完備されています。一人旅でもグループ旅行でも宿泊可能です。
(女性専用ドミトリー)
経営者が元世界一周のバックパッカーでもある日本人女性なので、施設内は旅人のニーズに応えた作りになっています。
宿泊者で集まってご飯をシェアできる開放的なキッチンがあったり、屋上やハンモック、また日本語書籍の備えも豊富。
旅の情報ノートやカードゲームなど、旅行者同士での交流を持てるアイテムもあります。コミュニケーションと取るのが好きな人であれば、早い段階で気の合う仲間を見つけられるでしょう。
ただ、懸念となるのが、宿泊客の多くは学生などの若い人が中心である点。そのため、学生の長期休みが重なるシーズンに滞在予定の人は1ヶ月前など早めの予約が必要です。
また、学生の中には初の海外で浮かれている人も多く、共有スペースでは酒に酔ってどんちゃん騒ぎしている人も多く見受けられます。
そのため、静かに過ごしたい人、自分の時間を確保したい人にとっては煩わしさを感じることもあるでしょう。
逆に、タイでありながらも日本での学生飲みのような環境に浸りたい人にとってはおすすめ。
場所はカオサンロードから約800m、徒歩にして10分程度。プラチャティパタイロード(prachathipatai Rd)に位置しています。
以下はカオサンロードからロングラックゲストハウスへの行き方を示した地図。
カオサンから800m離れているとは言え、細々とした道を歩くわけではないので、土地勘がない人でも迷うことなく到着できます。
道に迷った場合は、ロングラック ゲストハウスの宿泊予約ページに記載してある電話番号へ連絡すれば案内してもらうことも可能です。
ロングラック ゲストハウスの宿泊料金は以下の通り。
- 男女MIXドミトリー6ベッド(エアコンつき/280B)
- 女性ドミトリー4ベッド(エアコンつき/280B)
- シングルルーム(ファンのみ/220B~)
- ダブルルーム(ファン/350B エアコン/550B~)
- ツインルーム(ファン/400B エアコン/600B)
上で紹介したその他のゲストハウスと比べて特別安いわけではなく、またカオサンから少々距離があることを考えるとコスパが高いとは言えないでしょう。
やはり、ロングラック ゲストハウスは、学生グループなどの若い人で日本語のみでトラブルなく過ごせることにメリットを感じる人向けと言えます。
「旅は自身で開拓するもの」「外国人と交流を持ちたい」という人は、上で紹介したゲストハウスに宿泊した方が良い経験を積めるでしょう。
ニュー CH ゲストハウス(New C.H. Guest House)
ニュー CH ゲストハウスは、カオサン通りから東へ約300m、徒歩にして約4分にある格安ゲストハウスです。
ゲストハウスが位置しているのは、damnoen klang nueaという名称の通り(ほぼカオサンの隣)。
上で紹介したロングラック ゲストハウスが学生を中心とした若者に人気である一方、ニュー CH ゲストハウスには、20代後半〜40代の日本人宿泊者が多いです。
ツインルーム(共同バスルーム)の客室。1泊1,700円前後
ニュー CH ゲストハウスには、どんちゃん騒ぎできるような共用スペースはないため、比較的落ち着いた雰囲気。
とは言え、通路や共用部で日本人宿泊者とすれ違う機会は多いので、気軽に他宿泊者と交流が持てます。
宿泊している日本人は、フリーターや脱サラした人、学生もいれば季節労働者など属性は様々。女子グループ旅行者もちらほらと見かけました。宿泊者の属性が様々であるため、自分とは異なる考えや環境のもとでタイに来ている人に出会える可能性が高いです。
刺激を貰えることが多いです。
このゲストハウスが日本人に人気な理由の一つには、ゲストハウス下に『カオサンの旅行代理店。日本語が通じる店と格安の店。』でも紹介した日本語が通じる旅行代理店「サワディーアンコールツアー」が併設されていることが挙げられます。
そのため、宿泊客以外の日本人も頻繁に訪れます。
ゲストハウススタッフの中には日本語対応できる方がいるので、英語やタイ語に不安があっても困ることはありません。
日本人宿泊者が多いことを意識しているのか、清掃は行き届いています。
トリプルルームも完備しているため、グループ旅行での宿泊も可能。カオサン滞在において利便性の良い環境にあるゲストハウスと言えるでしょう。
日本人が多い環境で過ごしたいけれども、乗りが若すぎる環境はちょっと…という方は、ニュー CH ゲストハウスでの宿泊がおすすめです。
宿泊料金・予約確認は以下より可能です。
今のカオサンに思うこと
自分がカオサンロードに初めて足を踏み入れたのは2013年頃です。
その頃から、既に古参のバックパッカー達は「カオサンは変わった」「行く意味はない」と言っていたのを覚えています。
しかし、一方でカオサンを目指す旅人は増すばかりです。
思うに、カオサンに限らず、こうしたカルチャーというのは、新しくなればなるほど当時を懐かしんでいた人達は、その変わりように愛着をなくすものなのだと思います。
古参バックパッカー達よりも前からカオサンを知っていた人たちは、もっと以前より、カオサンの変わりように肩を落としていたことでしょう。自分も10年後にはカオサンはもう面白くないと言っているかもしれません。
それでも、初めてのバックパッカーでカオサンに足を踏み入れた時の高揚感や緊張は決して忘れないでしょう。あの感触こそが旅の醍醐味なんだと思います。
これからバックパッカーを始める人も、良い部分も悪い部分も全てひっくるめてカオサンを体験してみて下さい。
バンコク市内やバンコクの空港から安くカオサンへ行く方法については、以下の記事を参考にどうぞ。
カオサンでタイの伝統的なタトゥー「サクヤン」を彫りたい人は、以下の記事も参考にどうぞ。
カオサン通りのおすすめグルメまとめ。
バンコクでバックパッカーにおすすめのスポットまとめ。
東南アジア周遊を計画しているバックパッカー必見。各都市のみどころを紹介しています。
帰国後のバックパッカーにおすすめのバイトを紹介。
バックパッカー必見。バックパッカー用リュックの選び方ガイド。