【厳選】バンコクのおすすめホテルガイド

ワット クン サムット チンという沈みゆく寺院。土地の侵食で島になった地域を訪問。

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ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)の本堂

ワット・クン・サムット・チン(英:Wat Khun Samut Chin/タイ:วัดขุนสมุทรจีน)は、バンコクの隣県サムットプラーカーンに位置する寺院です。

一見、何の変哲も無い寺院です。バンコクで常日頃見かける寺院と大きな違いはありません。

しかし、GoogleMapでこの寺院の存在を知った時、寺院の立地を見て非常に好奇心を掻き立てられました。

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)の地図1

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)の地図2

GoogleMapで見る限り、寺院は水域に囲まれています。

これはどう見ても島。

「何でこんな場所に島が?」「この島からはどんな景色が見えるのか?」「こんな辺鄙へんぴな場所にあるなんて、一体どんな寺院なのか?」

と、元バックパッカーらしく好奇心を掻き立てられたわけです。そこで、実際に行ってみました。

 

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)周辺の侵食された土地

この寺院、中々凄いです。まず、土地が島のようになっている理由は、海水の侵食作用により陸地が沈降してしまったため。

そのため、寺院周辺は上写真のように、海に囲まれています。また、寺院本堂をよく見てみると驚くべき姿が。

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)の本堂2

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)の本堂への入り口

寺院の土台部分は侵食により完全に沈降してるため、嵩上かさあげがほどこされています。

嵩上げの影響で、本堂への入り口天井は屈まなければ入れないほど低くなっているのです。

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)本堂の侵食した土台

現在進行形で日に日に沈みゆく寺院…

うーん、この自然の脅威によって朽ち果てつつある寺院の姿は、カンボジアのアンコール遺跡に共通するロマンがあるような、ないような。

 

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)へ向かうボート

寺院までは道路が走っていないため、ボートでアクセスします。マングローブが生い茂る水路を巡るのですが、これも中々味があって面白いです。

ただ、ワット・クン・サムット・チンは

  • 英語が全く通じない
  • 野良犬がめちゃくちゃ多い

場所なので、旅慣れているマニア向けです。

今回の記事では、ワットクンサムットチンの様子とバンコク市街からのアクセス方法を詳しく記載しています。物好きな方は是非。

ワットクンサムットチン(Wat Khun Samut Chin)

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)周辺に建てられている古屋

(寺院周辺には数少ない地域住民やホームステイ用の小屋が数軒建てられている)

記録によれば、ワット・クン・サムット・チン周辺の海岸・河口の一帯は、300年以上昔よりバンコクとアユタヤを行き来する貨物船の航路だったとされています。

寺院周りでは中国人コミュニティが形成されていました。

現在では、土地侵食の影響により数える程度の中華系寺院や漁村民(と思われる)の小屋がポツポツと建っているだけです。

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)近くに建つ中華系寺院

(ワット・クン・サムット・チン周辺に建つ中華系寺院)

 

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)周辺の道

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)周辺の海に架かる橋

寺院へ続く道は舗装されていない畦道あぜみちのような場所も多いです。

GoogleMapでは分かりませんでしたが、一帯はまるで水田のように海水がたたえられています。

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)周辺の畦道に架かる橋

崩壊しかけている橋

両端の畦道に架かる橋。

細くて長い上に手すりは無し。一部崩壊しかけている箇所もあります。風がとても気持ち良いですが、結構怖い。

 

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)周辺の沈没した家屋

陸地沈降の影響で沈没した家屋。

 

写真を撮り忘れましたが、寺院周辺には侵食の影響を受ける前後の土地比較を記載した地図がありました。

地図を見ると、ワット・クン・サムット・チン周辺は、5kmもの範囲に渡って侵食の影響を受けた模様。

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)の侵食対策

ただ、現在では防波堤(の役割を果たすと思われる柱)のような対策が施されているため、満潮時でも大きな影響はないとのこと。

とは言え、自分ならこんな場所に住むのは不安で仕方ありませんが。

寺院へ

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)の入り口

嵩上かさあげされたコンクリート道を進むと、寺院の入り口が見えます。

 

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)の本堂

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)の本堂3

沈みかけの本堂。

冒頭でも述べましたが、沈みかけている点以外にコレと言った特徴はありません。余程の物好きでないと、わざわざ見にくる価値はないでしょう。

で、とにかく犬が多いです。

別に吠えられたり噛まれたりするわけではありませんが、犬にとっては部外者が珍しいのでしょう。5〜6頭くらいの犬に周りを常にウロチョロされて、やや怖かったです。野良犬が嫌いな人は絶対に来ない方が良い。

 

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)本堂の入り口

かがんで(と言うか、ほぼ四つん這いになって)お堂の中へ入ります。

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)の中

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)本堂の窓

お堂の床も嵩上げされています。

そのため、天井が低いっ!

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)の本堂に安置されている仏像

安置されている仏像上部の傘が天井ギリギリです…

 

タイには様々な珍しい寺院・珍スポットがあるわけですが、沈みかけている寺院というのも中々面白いですよね。

 

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)の敷地内にて建設中のお堂

ちなみに、本堂の裏手では新しい仏堂を建設中です。この仏堂が完成しても、沈みかけの本堂は残しておいて欲しいですね。

管理するのは大変でしょうが、こういった自然の脅威に見舞われた建物は時間が経てば経つほど美しさが増します。

 

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)の敷地内に建つ大きな仏像

本堂周辺には、仏像もいくつかあります。これらは見た目が新しいです。近年建てられた物でしょう。

ワットクンサムットチンへの行き方

ワットクンサムットチンへの行き方は以下の通り。

  1. BTS パクナム(Pak Nam)からパークナム市場(Pak Nam Market)へ
  2. パークナム市場内の桟橋から渡し船(5.5バーツ)に乗ってプラサムット・チェディー(Phra Samut Chedi/องค์พระสมุทรเจดีย์)へ
  3. プラサムット・チェディーからソンテウ(8バーツ)に乗りパーリー・ピア(Pa Li Pier/ท่าเรือป้าลี่)へ
  4. Pa Li Pierからボート(100バーツ)に乗ってワット クン サムット チンへ

中々忙しい道のりですが、なんだかんだ150バーツ以内でアクセスできます。

1、BTSパクナムからパークナム市場へ

BTSパクナム(Pak Nam)からパークナム市場までの距離は約1km。

徒歩でのアクセスも可能ですし、駅下で客待ちしているモタサイ(バイクタクシー)でのアクセスも可能です。

BTSパクナムからパークナム市場までのモタサイ料金は10バーツ。安いです。

筆者はモタサイを利用しました。

まずはBTSパクナム(Pak Nam)駅の3番出口を降りたところで、モタサイ(バイクタクシー)を拾います。

BTSパクナム駅下のモタサイ

駅下で客待ちしているモタサイ。

モタサイのドライバーには「パークナーム・マーケット」とは言わず、市場内の桟橋「ท่าเรือ(カタカナ読みすると「タールア」。意味は港)」を見せた方が早いです。

パークナム市場の入り口

パークナム市場の入り口。モタサイなら3分くらいで到着します。

2、パークナム市場内の桟橋から渡し船でプラサムット・チェディーへ

パークナーム市場内の船乗り場

市場内に入って直進すると、上写真の船乗り場があります。

船乗り場からプラサムット・チェディー行きの船に乗りましょう。

乗船料金は5.5バーツ。乗船時間は10分程度。

プラサムット・チェディーのタイ語表記⇒องค์พระสมุทรเจดีย์

3、プラサムット・チェディーからソンテウに乗ってパーリー・ピアー(Pa Li Pier)へ

 プラサムット・チェディーの市場

船を降りると、目の前に市場が広がっています。

一直線に進んで市場を抜けましょう。

市場を抜けると、左手に青色のソンテウが数台並んでいます。

プラサムット・チェディー前のソンテウ乗り場

このソンテウがパーリー・ピア(Pa Li Pier)へ行くわけですが、中にはパーリー・ピア以外の場所へ行くソンテウも存在します。

そのため、ソンテウに乗る前に、必ず運転手にパーリー・ピアへ行くかを確認しましょう。

運転手に英語は伝わらないので、パーリー・ピアのタイ語表記「ท่าเรือป้าลี่(カタカナ読みすると「タールア・パーリー」)」を見せると早いです。

ソンテウ乗車料金は8バーツ(2019年7月現在)。パーリー・ピアへの所要時間は20分前後です。

4、パーリー・ピアからボートでワット・クン・サムット・チンへ

パーリー・ピアの入り口

(パーリー・ピア)

パーリー・ピアに到着したら、ワットクンサムットチンへ行くボートに乗ります。

ボート乗り場周辺にいるタイ人にワットクンサムットチンのタイ語表記「วัดขุนสมุทรจีน」を見せたら、ボート乗り場に案内してくれます。

ワットクンサムットチンへ行くボート

寺院へ行くボート。

乗船料金は100バーツです。

本当は乗船者の最初の一人が100バーツで、後の2人目3人目は10バーツというシステムですが、外国人は何人目に乗船しようが100バーツになります。

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)へ向かうボート

ワットクンサムットチン周辺の水路

マングローブ植物が生い茂る水路をグングンと進み、寺院を目指します。

所々に海中電柱も建つ味のある光景。

ボートは15分ほどで寺院近くの船着場に到着します。

要注意!帰りの時間を事前に約束しておこう!

帰りの船

帰りのボートは到着した船着場から乗りますが、ここで一つ問題が。

船着場ではボートは客待ちしていません。

ここでは、ボートの船主に電話連絡をして迎えに来てもらうシステムになっているのです。

船主には簡単な英語も通じません。タイ語のみです。

そのため、タイ語を話せない人は、「◯時間後に迎えに来て欲しい」という予約をしておきましょう。

以下のタイ語を船主に見せて約束すると良いです。

  • 1時間30分後に迎えに来て下さい⇒กรุณามารับฉันหลังจาก1ชั่วโมง30นาที
  • 2時間後に迎えに来て下さい⇒กรุณามารับฉันหลังจาก2ชั่วโมง

ワットクンサムットチンがある場所は結構敷地が広いため、寺院を見て周辺を散策していたら、何だかんだで2時間くらい観光に時間を使います。

そのため、1時間30分〜2時間後に迎えに来てもらうくらいで丁度良いでしょう。

筆者は2時間散策しました。

船着場に到着したらワットクンサムットチンを目指して歩こう

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)へ続く道

船着場に到着後、道沿いに15分ほど歩くと、ワットクンサムットチンへ到着します。

冒険好きな人はどうぞ

ワット・クン・サムット・チン(Wat Khun Samut Chin)本堂の外観

かなり辺鄙へんぴな場所にありますが、アクセスするのにボートに乗ったり、ローカルな公共交通機関を利用したりで、冒険できて楽しかったです。

沈みかけている寺院というのも、まあ他にない面白い場所なので、珍スポット好きな人なら行ってみてもいいかも。

あまりガイドブックとかメディアに載らないローカルな場所を攻めたい人なら、それなりに楽しめるのではないでしょうか。

知名度が上がれば、それなりに人気の出そうな場所ではあります。

ただし、上述したように、とにかく犬が多すぎです。

筆者は野良犬に追いかけられた経験があって、相当野良犬にビビっているので、正直この観光はめちゃくちゃ怖かったです。

途中で何度も引き返そうとしました。

 

その他、バンコクから行ける珍スポットのまとめについては、以下の記事を参考にどうぞ。

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