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ターカー水上マーケット(英:Tha Kha Floating Market/タイ語:ตลาดน้ำท่าคา)とは、バンコクから南西へ約80km離れたサムットソンクラーム県に位置する水上マーケットです。
サムットソンクラーム県と言えば、バンコク郊外観光における主要観光地「アンパワー水上マーケット」「メークロン市場」があることで有名。
ターカー水上マーケットは、そんな有名観光地の影に隠れ、田畑広がる農業地域の奥地にてひっそりと開催しています。
アンパワーから車で15分の場所にある「ターカー水上マーケット」に行ってきた
川沿い約500mに商売船が並ぶ小ぢんまりとした場所ですが、ローカル感満載で面白いです
客は殆どタイ人
手漕ぎ船に乗って周辺の水路を周ったりできますアンパワー近くにこんな場所があったとは
営業時間は土日6時〜14時 pic.twitter.com/0Pfs9h6mA4
— ri-(リー)@タイ一択 (@AsiaThailand208) October 19, 2019
ターカー水上マーケットは、完全にローカル向けの市場です。
その他の外国人向け水上マーケットとは異なり、外国人を喜ばせる(例えば蛇を首に巻いて写真を撮ったり、クルーズ中に蛍が見られるなどの)アトラクションは一切ない。
売られている物は、果物や野菜など生鮮食品がメイン。地元民の、地元民による、地元民のための市場というわけです。言わずもがな、英語は一切通じません。
しかし、国際インバウンド観光が突出しているタイだからこそ、こうしたローカル観光地はタイ旅行リピーターの間で関心を集めています。
最初にハッキリと言っておくと、「現地に溶け込むディープな旅」に関心がある人以外にはおすすめできない観光地です。
また、詳細は後述しますが、公共交通機関のみで日帰りするにはかなりハードです。タイ在住者やアンパワー水上マーケット近くで1泊する人がついでに観光するくらいが丁度良いでしょう。
ただ、行ってみると、やはり面白い。
ヤシの木生い茂る運河を手漕ぎ船で進んだり、周辺住民が代々伝統的に生産しているパームシュガーを食べさせて貰ったり。地味ですが内容の濃い伝統文化を体験させてもらいました。
今回の記事では、ターカー水上マーケットの
- 楽しみ方
- 行き方
- 営業時間
を、ローカル体験に重きを置く旅好きの皆さんに紹介します。
ターカー水上マーケット(Tha Kha Floating Market)
(水上マーケットの入り口)
ターカー水上マーケットは、アンパワー地区(Amphawa District)にて100年もの間、ひっそりと営業を続けてきた老舗の水上マーケットです。
ターカー水上マーケットが位置するサムットソンクラーム県は、タイランド湾から流れ込む河口に位置しています。
まだ陸地が整備されていなかった時代、多くの人々は内陸に運河を作り、運河を行き来する船を主要の交通機関としていました。
ただ、陸上交通が発達した現在、運河の需要は激減。
その名残を観光客用に整備した物が、近年における水上マーケットです。
タイは観光客誘致に精力的です。宿泊施設や公共交通機関の造成も常々進めているわけですが、残念ながら外国人にとってターカー水上マーケットはパッとしていません。
それもそのはずで、ターカー水上マーケット近くには、「アンパワー水上マーケット」があるからです。
アンパワー水上マーケットは万人受けする面白い観光地です。筆者も大好き。
しかし、右も左も外国人だらけのメジャースポットに退屈を感じるのも確か。
逆に、面白さが約束されていないマイナーな場所へ足を運んでみる「未知との遭遇」は、旅好きが持つ大胆な感性を間違いなくワクワクさせてくれる。
長さ500mの運河沿いに商売船が並ぶ
ターカー水上マーケットは、運河に沿って長さ約500mに渡り、商売船と飲食店が並んでいます。
驚いたことに、商売船が並ぶ前の通路は浮き橋。
歩くたびにボインボインと跳ね、バランスを取りながら商売船を冷やかします。バランスを崩して足を踏み外しようものなら、運河にドボンです。
この安全面をあまり考慮していない感じが、いかにもタイのローカル観光地らしい。
エアコン、英語表記メニュー、洒落た飲食店、そんな物は一切なし。
熱気漂う中、地元民達が買い物をするローカルな光景が見られます。
食堂に入り、何か適当にご飯を注文すると、汗だくでヨレヨレのTシャツを来たタイ人のおばちゃんが、笑顔で料理を作ってくれました。
ああ、この感じ、初めてタイに来て何故だか心温まった日のことを思い出します。
ヤシの木生い茂る運河をボートで巡る
多くの水上マーケット同様、ターカー水上マーケットでも、周辺運河を巡るボートトリップを楽しめます。
ボートトリップの所要時間は40分程度。乗船料金は1人200バーツです。
ボート乗り場は運河に並ぶ飲食店沿いに位置しているため、探さずとも見つかるでしょう。
この運河ボートクルーズ、乗る前からワクワクさせてくれます。
だって、先発のボートが進む運河を見ると、まるでジャングルのようにヤシの木が生い茂る細い細い水路を入っていくのです。
「え?あんな細い場所入っていくの?大丈夫?」と思いました。心配になりました。と同時にワクワクも止まりません。
さっそく筆者もボートに乗り付けて出発。救命胴衣はいつも以上にしっかりと体に装着しました。
ボートに乗って運河を進むと、そこには想像以上の光景が。
いや、別に豪華絢爛な寺院が建っているとか、川沿いで遊ぶ地元民子供達の様子が眺められるとかじゃないです。
ひたすら、ただひたすらにヤシの木並ぶジャングルのような水路が続いています。川で遊んでいるのは地元の子供達ではなく野良犬。ワイルドな空間です。
屈まなければ進めないような水路もスイスイ。スリルも味あわせてくれます。
パームシュガー工場に立ち寄る
ボートトリップ中、パームシュガー工場に立ち寄ります。
パームシュガーとは、ヤシの樹液から採取できる砂糖です。ココナッツシュガーとも呼びます。
ああ、そうか。あれだけヤシの木が植えられているのは、パームシュガーを作るためなのか、と納得。
サムットソンクラームはパームシュガーの生産が盛んなのです。
正直、パームシュガーの製造工程に興味がある人なんて100人中1人いれば良い方だと思いますが、せっかくなので好奇心を振り絞って見学してみました。
ほうほう。原料を煮込んで、固体化して…。良い匂いが立ち込めます。
製造現場に飛び回っている大量の蜂の方が気にかかってしょうがないですが、とにかく美味しそう。
こちらが完成品。
試食させてもらいましたが、美味しい!砂糖なので甘いは甘いのですが、従来の白砂糖や黒砂糖との異なる特徴を挙げるとすれば、「まろやか」で「マイルド」。
つまりひたすらに優しい味。
ちなみに、パッケージ品を20バーツで買えます。
筆者にとっては不要でしたが、連れのタイ人女性が「ソムタムに入れて食べたい!」と言うので一つ買って行きました。
パームシュガー工場見学後、再びボートに乗ってターカー水上マーケットへ帰ります。
ターカー水上マーケットへの行き方
以下はターカー水上マーケットの場所を記した地図
車やバイクを持っている人を除いて、一般的な旅行者がターカー水上マーケットへ行くには、アンパワー水上マーケット周辺にて客待ちしているトゥクトゥク・モーターサイ(バイクタクシー)を往復チャーターするしかありません。
残念ながら、ターカー水上マーケットへ直接アクセスするソンテウやバスはありません。
また、ターカー水上マーケット周辺に流しのタクシーやトゥクトゥク、モーターサイはいません。
そのため、往復チャーターが必須となります。
アンパワー水上マーケット周辺からターカー水上マーケットへの距離は約10km。トゥクトゥクやモーターサイで片道15分程度の距離です。
往復チャーターする場合の金額は400バーツ前後を見ておくと良いでしょう。トゥクトゥクだと500バーツ前後取られるかもしれません。
往復チャーターして行く場合、ドライバーにはターカー水上マーケットのタイ語表記「ตลาดน้ำท่าคา(カタカナ読みすると「タラート ナーム ターカー」)を見せましょう。
駐車場あり
ちなみに、駐車場は水上マーケットの横にあります。
駐車料金は1台20バーツです。
ターカー水上マーケットの営業時間
営業時間は土日の6:00〜15:00まで。
14時頃から徐々に店が閉まり始めます。
ちなみに筆者が訪れたのは11:00頃。お昼時なので多くのタイ人で賑わっていました。
アンパワーとセットで行くのがおすすめ
先述の通り、ターカー水上マーケットは営業時間が短いです。しかも土日のみ。
バンコクから日帰りで行こうものなら、一旦アンパワーに行って、そこからトゥクトゥクなりをチャーターして…と結構大変です。
しかも、そこまでして行くべきほど魅力ある観光地かと聞かれれば、そうでもありません。
規模が大きいわけではないので、滞在時間は2時間程度。
だったら、アンパワーへ泊まりで観光する人が、ついでにターカー水上マーケットも観光するくらいが丁度で良いです。
実際、筆者もアンパワー観光時、近くのリゾートで1泊した時についでにターカー水上マーケットへ行きました。
アンパワーに宿泊するなら以下のホテルは本当におすすめです。アンパワーで唯一モダン、かつ立地がアンパワー水上マーケットの目の前なので利便性抜群です。
今後、ターカー水上マーケットへの交通の利便性が高まれば、バンコクから日帰りでも行くのにもおすすめできる観光地になると思いますがね。
その他、バンコクから行けるおすすめの水上マーケットについては、以下の記事も参考にどうぞ。
超メジャーな水上マーケットから、地元民向けのマイナーマーケットまで、全ての水上マーケットをまとめています。
アンパワー水上マーケットの魅力、アクセス方法については以下の記事を参考にどうぞ。
バンコクから日帰り観光できるおすすめスポットのまとめ。見応えある観光地だけをまとめました。