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(サンクチュアリオブトゥルースの外観)
タイ国内の各地には、芸術性を感じる奇抜な寺院や宗教建築物が存在しています。
今回の記事で紹介するパタヤの宗教建築物「サンクチュアリオブトゥルース(The Sanctuary of Truth)」も、タイを代表する奇抜な建築物の一軒と言っても過言ではないでしょう。
サンクチュアリオブトゥルースとは、パタヤのナクルアエリア(パタヤビーチから車で20分〜30分のエリア)に建つ、仏教とヒンドゥー教のモチーフに基づいて建てられた宗教建築物です。
遠目からでは、やや大きめの寺院にしか見えないシルエットを成すこの建築物。しかし、近くに寄るとヒンドゥー教や仏教の神々(の木彫り)で覆われていることに気づきます。
(上写真:屋根部分。下写真:外壁)
タイの寺院や宗教建築物と言えば、きらびやかな装飾のイメージが強いですが、サンクチュアリオブトゥルースのそれは、従来の建築物とは一線を画します。
数え切れないほどの神々の彫刻で覆われている姿が、とても神秘的。
外見だけではなく内装においても、不思議なパワーを感じられる壮大なオブジェの数々を目の当たりにします。
(内装にも無数の神々の彫刻が。まるで古代神話から出てきたかのような神秘的な空間)
今回の記事では、サンクチュアリオブトゥルースの魅力やアクセス方法を詳しく記載していきます。
サンクチュアリオブトゥルースは、パタヤビーチからそう遠くない場所に位置していて、観光の所要時間は2時間程度です。
パタヤ旅行の際は是非足を運んでみてはいかがでしょうか。
サンクチュアリオブトゥルース(The Sanctuary of Truth)
サンクチュアリオブトゥルース(タイ語:ปราสาทสัจธรรม)は、1981年にレック・ヴィリヤファン(Lek Viriyaphant)という名のタイ人実業家によって着工された宗教的建築物です。
(レック・ヴィリヤファン。バンコクにあるエラワン・ミュージアムとムアンボーランの建設者でもある)
建物の高さは約105m、横幅は100mもあります。仏教とヒンズー教のモチーフに基づき、古代における生活の知識、東洋の哲学を反映させる目的で作られたとのこと。
未だ建設途中にある
サンクチュアリオブトゥルースは、外見や内装などの視覚的なインパクトがとても強いですが、まず驚かされるのが、建物はまだ完成に至っていないという点。
サンクチュアリオブトゥルースの建設が開始されたのは1981年。この記事を書いている2023年3月、42年たった現在も未だ完成を目指して所々で作業が続けられています。
完成の予定は2050年。
しかし、サンクチュアリオブトゥルースは全てチークなどの木材のみで作られているため、常にメンテナンスが必要とのこと。完成した後も、常にどこかしらで交換・修理作業を必要とするのでしょう。
(建物の外では、彫刻を作成する作業員の姿も見受けられた)
こうした理由からかサンクチュアリオブトゥルースは、パタヤのサグラダファミリアとも言われています。
神話を具現化した世界観
サンクチュアリオブトゥルースの外観は、とにかく多数の仏像に覆われていて、ある意味では不気味、しかし一方で神秘的です。
仏像はとても数え切れないほど多く存在していて、よく見ると一つ一つの仏像のポーズや形が違います。
(菩薩の彫刻もある)
(カーラ。カンボジアのアンコールワットなど、ヒンドゥー教の影響を強く受けている遺跡でよく見受けられるインド神話の架空動物)
その他にもブラフマー神やヴィシュヌ神、ナーガなど、仏教とヒンドゥー教のあらゆる神々、架空動物が見受けられます。
どの彫刻も同じ形、動作をしておらず、全く手抜き感がないところに、建築者の芸術性や執念を感じられます。
ちなみに、タイなのにヒンドゥー教の神々が敬われる理由は、タイの文化はカンボジア経由で入ってきたインド文化の影響を強く受けているからです。
バンコク一のパワースポットと言われるエラワンの祠で祀られているのも、ヒンドゥー教の神であるブラフマーですね。
まるで鐘乳石。内部にも無数の彫刻
(入り口)
サンクチュアリオブトゥルースの内部は、まるで鐘乳石、レリーフのように彫刻がびっしりと掘られています。
壁面はもちろん、天井などを含め細部に至るまで彫刻が並ぶ姿は圧巻。そして、内部では仏教音楽が流れていて、これがまた神秘的な雰囲気を作り出しています。
サンクチュアリオブトゥルースの内部はセンターホールを含め5つのホールに分かれています。
分かれていると言っても、内部はそれほど広くないので(じっくり見ても30分程度で全部回れる)、地図などは存在しません。
一応、入り口にはガイドがいて(日本語を話せる人もいる)、希望があればガイドが各エリアを案内してくれます。
(ガイドからはサンクチュアリオブトゥルースに関する説明文を渡される。が、翻訳の質は低く、所々理解不能)
内部で分かれている五つのホールには、それぞれに異なる意味がもたらされています。
いずれも、インド神話の神であるシヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマーなどの神々を象徴しているホールだったり、仏教の教え「良いことを学び、自分の心を浄化する」という目的で作られたホールです。
(足場が組まれていて作業途中のホールもある)
(階段にもびっしりと彫刻が掘られている。しかも、それぞれポーズが異なる)
360度、どこを見渡しても芸術的な彫刻が並んでいるので、あまり宗教的な背景に興味がない人でも、視覚のインパクトだけで楽しめます。
あまりにも壮大な光景で気がついたら心が瞑想状態に落ち入りそうです。
ビーチリゾートのパタヤに、こんな神秘的な場所があったなんで驚き。
11:30と15:30からは敷地内でショーが開催される
サンクチュアリオブトゥルースの敷地内では、毎日11:30と15:30より20分前後のショーが開催されます。
ストーリーは不明ですが、二人の男が武器を持ってひたすら戦うというもの。
ウォーキングストリートで見られるムエタイショーのように、あまり本気度は感じられませんが、新鮮で中々面白いです。
ショーを見るために、わざわざ時間を合わせて訪問する必要はないかと思いますが、開催時間に近い時間に訪れる予定の人は、せっかくなので拝見しておくと良いでしょう。
ちなみに、ショー以外に象乗りトレッキングなどのアクティビティも楽しめます。
ただ、料金は900バーツ。
とても高額なので、余程サンクチュアリオブトゥルースに思い入れでもない限り、他のパタヤで象乗りできる場所で楽しんだ方が良いかもしれません。
入場にあたっての服装
自分は短パンにTシャツで入れましたが、一応短パンや露出度が高い服装は禁止されているようです。
とは言っても自分が入れたので、短パン程度なら気にする必要はないでしょう。実際、他にも短パンで来ている観光客は大勢いました。
女性の場合、露出度の高い服装は避けた方が良さそうです。上写真のように、下半身を覆う布を巻いている女性観光客は何人かいました。
また、サンクチュアリオブトゥルースは上述したように、未だ建設途中であるため、入場にあたってヘルメットの着用を義務付けられています。
(ヘルメット。入り口で配られる)
髪型をガチガチに固めている人は崩れるので注意しておきましょう。
サンクチュアリオブトゥルースへの行き方
サンクチュアリオブトゥルースへは、パタヤビーチからでは直通のソンテウは走っていないため、バイクタクシーを利用するか、ソンテウをチャーターするのがベターです。
(もしくはグラブタクシーで簡単にアクセスするのもおすすめ)
バイクタクシーもソンテウチャーターも、パタヤビーチ近辺からであれば料金は片道100バーツ程度を見ておくと良いです。
パタヤビーチ周辺からサンクチュアリオブトゥルースへの地図
帰りは、サンクチュアリオブトゥルース前にあるバイクタクシー待機所からバイクタクシーを利用します。
運賃は行きと同様で、パタヤビーチ近辺であれば100バーツ程度です。
サンクチュアリオブトゥルースの開館時間
- 毎日 8:00〜18:00
- 公式サイト
- 公式Facebook
入場料金
一人500バーツ
入場料は、サンクチュアリオブトゥルース入り口のチケット売り場で支払います。
(チケット売り場)
パタヤのサグラダファミリア
個人的に、パタヤは堕落のビーチリゾートであり、のんびりと怠けられるイメージが強かったため、こうした文化・芸術的な観光地があることは驚きでした。
とても芸術性が高く、心打たれる程神秘的だったので、500バーツという入場料金は決して高いと思いません。
パタヤを旅行する人は、家族連れ、カップル、夜遊び旅行者など様々かと思いますが、どのような属性の人でも楽しめる観光地でしょう。
是非、パタヤ観光の予定に入れてみてはいかがでしょうか。
その他、パタヤにあるおすすめ観光地や市内での移動方法については、以下の記事を参考にどうぞ。
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