この記事には広告を含む場合があります。広告の場合は、紹介している「商品の購入」「サービスの利用」によって、当サイトに売上の一部が還元されることがあります。
バンコクの郊外には水上マーケットなどをはじめとした、インパクトのある観光地がいくつか点在しています。
今回紹介するクレット島もバンコク郊外にある観光地の一つです。
クレット島は視覚的なインパクトは少ないですが、のどかな風景やサイクリングを楽しんで、心身共にリフレッシュできる癒しの場です。
都会の喧騒から離れ自然との調和を楽しめます。優雅な日帰り観光を楽しむにはもってこいの観光地です。
今回の記事では、クレット島の概要や見どころ、バンコクからのアクセス方法を紹介します。清々しい気分でまったりとした気分に浸りたい方は、是非足を運んでみてはいかがでしょうか。
今回の記事では
- クレット島の概要
- 楽しみ方
- おすすめスポット
- アクセス方法
- 営業時間
を詳しく解説しています。
クレット島(Ko Kret / เกาะเกร็ด)
(クレット島の地図)
クレット島はバンコクの隣県ノンタブリーに位置しています。バンコクからの距離はおよそ30km。
アクセス方法の詳細は後述しますが、MRTや路線バスを利用して、1時間〜1時間30分程度でアクセスできる距離です。
島の外周は約7km、面積は3.5キロ平方メートル。ラン島の5分の1くらいの広さです。人口は6,000人弱。都市公園や貯水池よりは広く、かと言って国立公園ほど広大ではありません。
一般的な島ではない
クレット島は「島」と言われていますが、一般的な海に浮かぶ島とは異なります。ビーチは存在しません。
たまたま周囲をチャオプラヤー川に囲まれて、その様が島なような一帯であることからクレット”島”と呼ばれています。
(素朴で感傷的になる風景があふれている)
島内にはバンコク旧市街の路地裏で見るような昔ながらの家屋が並び、園芸植物が溢れる田舎の風景が広がっています。
タイではこうした一帯を含め、島のことを「コ・◯◯」と呼びます。コ・クレット、コ・サメット、コ・ランターなど。
そのため、タクシーやバスなどのドライバーに伝える際は、「クレット アイランド」と言うより「コ・クレット」と言う方が理解してもらいやすいです。
運河の掘削で出来た人工的な島
クレット島の歴史は長く、その始まりは1722年。
当時はバンコクからアユタヤへ、チャオプラヤー川を船で行き来して物資を運んでいました。
しかし、蛇行を繰り返すチャオプラヤー川をまともに航行すると、どうしても物資の輸送に時間がかかってしまいます。そのため、運河を掘り起こして船が行き来しやすいよう水路を造り、便宜を図っていました。
クレット島は、こうした運河中心の都市計画の中で掘り起こした運河によって、たまたま島のような一帯になったエリアです。
(バンコクとアユタヤはチャオプラヤー川で繋がっていて、クレット島は丁度2つの都市の中間にある)
伝統文化の素焼きとお菓子
クレット島には二つの名物があります。それは素焼きとお菓子です。
クレット島は週末になるとマーケットが開かれ、多くのお菓子屋台が出店します。
クレット島ではお菓子が1つ10バーツ程度と安い金額でバラ売りされているので、特に名前や味を知らなくても試し買いできます。
お菓子の種類が多く、食べ歩きをしながら島を散策できます。
(一口サイズのお菓子が多いので、気になった物があればどんどん試しに食べられる。基本的には甘いお菓子が多い)
また、島の中では数多くの素焼き工房が見られます。
こうした素焼きや食べ物などクレット島独自の文化は、クレット島に住むモン族の影響を受けています。
アユタヤ王朝時代、タイ中部には当時ビルマの王朝から逃れた多くのモン族が定住していました。
アユタヤ王朝の崩壊後、バンコクに都を移したトンブリー王朝時代のタークシン王は、モン族が国の再建のために必要な労働力でもあると考えクレット島に集め定住させました。
そのためクレット島では、定住したモン族によって受け継がれた独自の素焼き文化が存在します。
素焼きはお皿などの実用的なものから、オブジェまで様々な種類があります。お土産選びとしても最適です。
大小様々な透し彫り陶器。ハーブ入れやきゅうす、皿など様々な陶器が売られています。工房を実際に見学してみると、素人でもその製作が簡単でないことが分かります。
作るのにセンスがいるのは間違いない。安い物だと1品100バーツからあり、値段は様々。
サイクリングとマーケット散策を楽しむ
クレット島には上記で紹介したような素焼きやお菓子の店が並んでいる「OTOPマーケット」というエリアがあります。
マーケット以外のエリアは、のんびりとした田舎の風景が続いていて、レンタルサイクルやバイクタクシーで島をグルっと一周回れます。
また、島の各所には見どころとなるお寺やカフェがいくつか建っています。
マーケットの散策を楽しみ、気持ちの良い田舎風景をサイクリングして癒されながら、各所のお寺やカフェを巡るのがクレット島の観光です。
島は1周約7kmです。2時間〜3時間程度滞在すれば、おすすめの見どころは見て回れます。
島のあちこちに、各寺院の場所を記載したMAPがあるので参考にしましょう。
(バンコクから来た場合の到着場所とマーケットがあるエリア)
また、下記にて各おすすめの見どころを記載したGoogleMapを貼っています。
クレット島観光においてメインとなるのは、お菓子や焼き物が並んでいるマーケットの散策、カフェやクラフトビール店、サイクリングになるでしょう。
マーケット内には、素焼きやお菓子以外にもお土産になりそうなものが色々と売られています。また、マッサージやレストランなどもあるので、休憩しながら散策可能です。
マーケット周辺にはレンタルサイクルがあるので、マーケット散策を終えたら自転車を借りて、島を一周してみましょう。
自転車のレンタル料金は1台40〜60バーツです。バイクタクシーもいて、60〜100バーツ程度で島を一周して各寺院に立ち寄ってくれます。
マーケットがあるエリアを抜けると、のどかな田舎道が続きます。緑が豊富で空気がとても美味しいです。
住宅街などは道路がとても細いです。日本の田舎でも見られそうな光景。こうした場所を自転車で走っていると、小学生の夏休みを思い出してセンチメンタルになります。
島内の各所にある寺院。
素朴な田舎の風景が続きます。
クレット島は田舎ですが、ゴミなどが散乱していなくて道は綺麗に舗装されています。また、サイクリングをしている観光客はそう多くないので、静けさがあって清々しい場所です。
バンコクは大都会なので、1日くらいこうした田舎の風景を楽しんでみるのも良いかもしれませんね。
クレット島のおすすめスポット
クレット島はタイ人の若者や在住外国人の観光客も多いため、お洒落なカフェや人気の飲食店も多いです。
以下では特におすすめのカフェやクラフトビールなどのお店を紹介しています。クレット島観光の際には是非立ち寄ってみて欲しいです。
- 左上の 地図上の全項目をリスト表示します。
- でお気に入り登録、 で各SNSやメールで共有できます。
- 右上ので拡大地図を表示します。
- 黒色のフェリーマークはクレット島へ入るための船着場です。
- 青色の自転車マークはレンタル自転車ショップです。
- 茶色のラインはOTOPマーケットです。
- その他アイコンは、おすすめのカフェやクラフトビールのショップなど
ムタウ仏塔(Phra Chedi Mutao / พระเจดีย์มุเตา)
島内に住むモン族に最も崇拝されているクレット島のシンボルのような存在。
クレット島到着後、一番最初に目につく場所に鎮座しています。
高さ約10m。ミャンマーのバゴーにあるシュエモードパゴダを模して作られました。
もともとは直立した仏塔でしたが、侵食作用により傾斜しました。その後、修復作業を試みるも失敗し、仏塔は現在でも傾いたままです。
個人的に寺院などの神聖な場所が長い年月をかけて侵食した姿は好き。アンコールワット遺跡に共通する神秘さを感じます。
(日が暮れると仏塔はライトアップされる。しかし、こうして見ると本当によく傾いている)
トルココーヒー店(Ozturk House)
OTOPマーケット内に位置するクレット島唯一のトルココーヒー店。
トルコ人と思われる気さくな店主が目の前でコーヒーを淹れてくれるのですが、これが視覚的にも面白くコーヒーも美味しい。
イブリックと呼ばれる専用の鍋の中に、微粉状の細かい豆・砂糖・水を入れ、熱した砂の上で煮立てます。
ある程度沸騰したら、粉が入ったままのコーヒーをそのままカップに注ぎます。
(1杯60バーツ。軽食とのセットメニュー180バーツもある)
カップの底には粉が溜まっているので、上澄みだけを飲みます。
筆者は人生で初めてトルココーヒーを飲んだので、驚きました。味も良いです。コーヒーの苦味と風味がとても凝縮されています。
店内はカラフルで、素朴なクレット島には似つかわしくないギャップがまた良いです。
ちょっと一息つきたい時におすすめのスポット。
良い天気なのでクレット島に来ました。トルコ人経営のターキッシュコーヒーが美味しいかった。 pic.twitter.com/8sdrpAHhch
? ri-(リー)@タイ一択 (@AsiaThailand208) November 28, 2020
ちなみに、初めて知ったのですが、トルココーヒーには「トルココーヒー占い」という、カップの底に残った模様で運勢を見る占いがあるのだそう。
早速、筆者も占ってみました。
うーん、全然分からない。皆さんも来店した際には是非試してみてください。
- 月木金 / 11:30〜17:00
- 土日 / 10:00〜17:00
- 火水 / 定休日
- 公式Facebook
工場カフェ(RONGSI STUDIO)
古い精米所を改装したカフェ。
入り口は廃工場そのもので「本当にこんな場所にカフェがあるのか?」と思うのですが、敷地に入るとリバービュー客席やガーデン、カフェがあります。
(カフェの入り口。廃工場にしか見えないが、奥へ進むと…)
ハンモックやガーデンなどの洒落た景色が広がっていました。さすが元精米所だけあって敷地は広々としていて、写真スポットも多々設置されているので楽しいです。
(カオパット160バーツ。アイス エスプレッソ90バーツ)
涼しみたい人は屋内でのんびりして、その後はリバービューの席でハンモックやガーデンなどの写真を撮って楽しめます。
クレット島にあるリバービューカフェの中ではかなりお洒落な場所でした。タイ人の若者も多く、今後もますます人気が出るでしょう。
- 毎日10:00〜22:00
- 公式FaceBook
クラフトビール店(Chitbeer)
クレット島で間違いなく一番人気で賑やかなクラフトビールのお店。タイで有名な醸造家が運営しています。
外観はどこにでもありそうな場末のバーと言った雰囲気ですが、中に入るとビックリ。人・人・人で溢れています。
もちろんクラフトビールの名店なので、ほぼ全員がビール片手に楽しんでいるわけです。筆者が訪れたのは昼間の15時頃だと言うのに。
特に欧米人が多かった印象。クレット島で一番欧米人の観光客を見かけた場所です。
店ではセゾンやピルスナー、スタウト、ペールエール、青森りんごサイダーなど合計9種類のクラフトビールが販売されています。
アルコール度数はいずれも5%〜6%。値段は1杯120バーツ前後。味は飲みやすいです。クラフトビールに見られる独特の癖が少なめ。
しかし物によっては、ホップのアロマの苦味が強めでIPAビールみたいな個性的で癖になるビールもあります。
リバービューを楽しみながら飲むクラフトビールはたまりません。
クレット島でビールを飲むなら絶対にここです。筆者はサイクリングを楽しんで喉をカラカラにした状態で行ったので最高に美味しかったです。
(店内ではシンガソングライターがライブをしている。良い雰囲気)
- 土日の13:00〜21:00のみ
- 公式Facebook
仏陀像が見えるレストラン
ごく一般的なタイ料理レストランですが、対岸にあるワットバンチャック(Wat Bangchak / วัดบางจาก)が最も良く見えます。
リバービューであり仏陀ビュー。
この時はビールも飲んだし工場カフェでカオパットも食べていたのでコーヒーしか飲みませんでしたが、対岸の仏陀は迫力がありただのリバービューよりは面白い景色でした。
このレストランはOTOPマーケットの中にあるので、マーケット内で食事する時におすすめです。
- 月火木金 / 10:00〜21:00
- 水土日 / 8:00〜21:00
クレット島への行き方
バンコクからクレット島の行き方には、以下2つの方法があります。
- タクシー
- BTS + 路線バス
どちらの方法で行く場合でも、一度クレット島手前にあるワットサマンヌア(英:Wat sanam nuea / タイ語:วัดสนามเหนือ)へ行き、渡し舟に乗ってクレット島に渡る必要があります。
ワットサマンヌアの場所
(ワットサマンヌア。奥へ行くと渡し舟乗り場がある)
(渡し舟。対岸のクレット島へ行く。乗船料は2バーツ)
対岸へ渡るとそこはクレット島です。マーケット周辺に到着します。
タクシー、バスいずれも、クレット島までの所要時間は1時間〜1時間30分程度を見ておけば良いです。
クレット島から帰る時は、行く時に乗った船の到着場所から、ワットサマンヌアへ帰る船に乗れます。
ちなみにクレット島から帰る船の最終便は21:30です。
また18:00以降は乗船料金は3バーツになります。
タクシー
タクシーだとバンコクの中心街(スクンビット辺り)から乗っても、料金は230バーツ程度です。
筆者はBTSプロンポンあたりからタクシーに乗り、有料道路(60バーツ)とメーター合わせて290バーツでした。
路線バスに乗り慣れていない人などは、タクシーの方が手っ取り早いのでおすすめです。
タクシーで行く場合、ドライバーに「コ・クレット」と言えば、上述したワットサマンヌアまで連れて行ってくれます。
もし、伝わらない場合は、ワットサマンヌアのタイ語表記「วัดสนามเหนือ」もしくはクレット島のタイ語表記「เกาะเกร็ด」見せると良いでしょう。
グラブタクシーが手っ取り早い
ただ、バンコク中心街からクレット島までは約35kmあるので、場合によっては乗車拒否される可能性もあります。
手っ取り早くタクシーを捕まえるなら、グラブタクシーを利用するのがおすすめ。
グラブタクシーなら、上述した290バーツに加えてグラブの手数料20バーツで、片道合計310バーツでアクセスできます。
グラブタクシーの利用方法については、以下の記事を参考にどうぞ。
路線バス
バンコクからクレット島近くまで行くバスはいくつかありますが、個人的にBTS チットロム(Chit Lom)近くのセントラルワールド(Cemtral World)前から出ている505番のバスに乗るのがわかりやすいかと思います。
(セントラルワールド前のバス停)
505番のバスは15分程度待っていたら来ます。
(505番のバス)
バスの運賃は25バーツです。車掌にはワットサマンヌアのタイ語表記「วัดสนามเหนือ」もしくはクレット島のタイ語表記「เกาะเกร็ด」を見せましょう。
1時間〜1時間30分程度で、バスは以下マップに記している黒色のバスマーク(バス停名:Pakkret Pier)のポイントに到着します。
バス停から渡し舟乗り場があるワットサマンヌアまでは600m程度の距離です。
クレット島近くのバス停『Pakkret Pier』に停車する全てのバス系統番号や、セントラルワールド前以外からのバス乗り場については、
以下のViaBusというバンコク路線バスMAPアプリを活用すると簡単に把握できます。
ViaBus
Intouch Marsvongpragorn無料posted withアプリーチ
アプリの詳しい使い方については、以下の記事を参考にどうぞ。
⇒バンコクの路線バスを乗りこなせる便利な路線図ルートアプリ『Via Bus』
例えば、上述したセントラルワールド前からでなくとも、MRTパープルラインのミニストリー オブ パブリック ヘルス(ministry of public health)前のバス停からでも505番のバスに乗れることが調べられます。
>>>ミニストリー オブ パブリック ヘルス(ministry of public health)近くの505番バスが通るバス停
上記のバス停はクレット島から約15km。路線バスに乗る時間は、たったの20分程度ですみます。
バス停からワットサマンヌアへの行き方
バス停に到着したらUターンして150mほど直進します。
(商店が並んでいる)
150m直進するとKFCが見えます。ここが目印。
KFCから右折して400mほど直進するとワットサマンヌアに到着します。
ちなみにKFC前にて待機しているバイクタクシーに頼むと、10バーツでワットサマンヌアに連れて行ってくれます。
クレット島の営業時間【週末に行くのがおすすめ】
クレット島のOTOPマーケットにある店の多くは、平日は閉まっています。
島内へ行きサイクリングするだけなら平日でも可能ですが、やはりマーケットのお店が開店している時の方がにぎやかで楽しいです。
そのため、クレット島への観光はマーケットのお店が開店している土曜日、日曜日がおすすめです。
週末旅行に最適
クレット島はお菓子や素焼きも素晴らしいですが、個人的には何と言っても田舎道でのサイクリングが気持ち良かったです。
クレット島の田舎道は青春漫画に出てきそうと言いますか、ゆずの「夏色」に合いそうな場所でした。
こういった場所で清々しくサイクリングを楽しむのも、旅行としては面白いものです。
派手だったりインパクトのある建造物はありませんが、みなさんもリフレッシュや癒しを求めて是非足を運んでみてはいかがでしょうか。
クレット島以外の、のんびり自然スポット。バンコク近郊でサイクリングや蛍鑑賞も楽しめる人気観光地「バーンガジャオ」については、以下の記事を参考にどうぞ。
バンコクから行けるおすすめの日帰り観光地まとめについては、以下の記事を参考にどうぞ。
バンコク市内のおすすめ観光地については、以下の記事を参考にどうぞ。