この記事には広告を含む場合があります。広告の場合は、紹介している「商品の購入」「サービスの利用」によって、当サイトに売上の一部が還元されることがあります。
とにかくタイ人とお参りは切っても切り離せません。
国教でないにも関わらず、国民の90%以上が仏教徒であり、国内に存在するお寺の数は約3万にものぼると言われています。
ちなみに日本国内の神社の数は約8万8千で、お寺の数は7万6千、それぞれタイの倍以上存在します。
この数字にびっくりした人は、自分と同じく日本のお寺や神社にあまり関心がない人でしょう。
であるにも関わらず、自分はタイに行くと「日本に比べてお寺が多い」などと感じることがあるのです。
これは、お寺でお参りをする信仰熱心なタイ人の姿を見かける機会が多々あるからなのでしょうか。
それから、権威あるお寺が代表的な観光名所として定着しているからでもあります。
実際、首都のバンコクへ旅行に行った人で「ワットポー」や「ワットアルン」など「ワット(お寺の意)」がつく観光名所に行ったことがない人はほとんどいないと思います。
あとは、お参りしている場所です。
お寺でなくても大型ショッピングモールの敷地内などに、派手な仏像が置いてあります。
(伊勢丹の敷地内にあるプラ トリムーラティの像にお参りするタイ人)
こういった要素が潜在的に「タイはお寺が多い」というイメージを持たせているのでしょうね。
であれば、せっかくなのでタイ人に混じってお参りをしてみてはどうでしょう。
お参りの仕方はとても簡単ですし、タイ人しか行ってはいけないというルールもありません。せっかく訪れた寺院も「綺麗」「すごかった」だけで終わらせることなく、何かいいご縁でも頂ければ思い出にも花が咲きますよね。
というわけで、今回はお寺での基本的なお参りの仕方を説明します。
タイ人の参拝方法
道具を購入
まずお寺の敷地内に入ったら、以下の物を購入して下さい。
左の黄色の物がマリーゴールドの花。(花はお寺によって異なる場合もあるが、蓮の花やマリーゴールドが一般的)
右が線香。線香の先端には小さなロウソクとビニールパケが輪ゴムでとめてあります。
これらは20TB(約70円)で購入できます。
花3本、線香3本とロウソク1本、ビニールパケの4点で1セットです。
線香の本数は対象によって異なる
ちなみに、上ツイートの通り対象によって線香の本数が異なります。
ただ、寺院での線香の本数は三本なので、我々観光客が手にする線香も基本的に三本のみです。
上記は豆知識として覚えておくと面白いかと思います。
ロウソクに火をつけ、ロウソク立てに立てる
道具を手にしたら、仏像の前にあるロウソク立てに、ロウソクを立てて下さい。
着火用の火が置いてあるので、それを使って火を灯します。
複数で参拝に来ている場合は、一人が着火したら、一人目のロウソクを使って各々のロウソクにも火を灯します。
着火後はロウソク立てに立てて下さい。
ロウソク立てには黄色のロウが付着しているので、火で溶かしてからロウソクを立てます。
溶かしたロウが乾燥して固まることによって、自分のロウソクが倒れないように固定する為です。
線香に火をつけお祈りをする
ロウソクの火で線香にも火をつけ、花を一緒に持ってお祈りをします。
祈る願いは何でもいいです。
日本で参拝する時と同じ感覚でお祈りして下さい。
お祈りが終わったら、蓮の花と線香を以下の所定の場所に置きます。
線香は、線香立てへ。
花は受け皿に置く。
ここまで終わったら、あと少しです。
いよいよ大詰めに入ります。
金箔を仏像に貼る
ビニールパケの中身を取り出して下さい。
紙に包まれた金箔が中に入っています。
金箔の枚数は仏像の数によって変わります。
仏像が7体あるなら7枚。仏像一つに金箔を一枚ずつ貼っていきましょう。
(仏像はどこの寺院でも大体並んでいる。)
ペタペタ。
ペタペタ。
金箔は仏像のどこに貼ってもいいのですが、基本的に自分の体で良くしたい部分があれば同じ場所に貼ります。(腰痛持ちなら腰など)
上の写真は、自分が仏像に金箔を貼り付けている様子ですが、特に体に悪い部分があるわけでなかったので、適当に鼻に貼りました。
鼻を高くしたいなどの願望があるわけではなかったのですが、鼻の整形を予定している人が願掛けに貼るというのもありでしょう。
以上が、一般的な参拝方法です。
お参りの仕方:例外編
上記のお参りの仕方は、あくまで一般的な作法です。
場所によっては参拝方法が異なる場合もあります。
作法と道具の違い
例えば、チャンタブリのカオキッチャクット国立公園では、金箔は仏像ではなく大きな岩に貼り付けます。
(カオキッチャクット国立公園の頂上にある大きな岩)
また、場所によっては、上記で紹介した4点セット以外の道具を使う場合もあります。
(花の種類が異なる場合や、金箔の代わりにタバコを使うお寺もある)
お寺によっては、上写真のように作法や道具が異なる場合もありますが、上記で紹介した基本的なお参りの仕方を身につけておけば、なんとなく流れは分かると思います。
ただ、もっと例外的な参拝方法もあります。
興味深いお参り
これは僧侶が冷水を参拝者にかけるという作法です。
(パトゥムタニのワット チェディ ホイのお参り。まるで滝行。)
ソンクラーンと同様、水をかけることによって体を清めるとのことです。
それから、衝撃的なのが神の憑依。
僧侶の力で、参拝者の体に神(釈迦?)を憑依させているとのこと。
参拝者が何者かに取り付かれたような動きをしていますね。
一緒に行ったタイ人に、あれはマジなのか?と聞きましたが、どうやら冗談でやっているわけではないらしいです。
憑依が始まると、寺院の周辺にいる野良犬達が一斉に遠吠えを始めていたのが少し不気味でした。
自分は普段、神の存在を信じていないのですが、この時ばかりは神は本当にいるんじゃないのか?と思ったほどです。
お参りに使う花の仕入先 パーク クローン市場
お参りの際、ほとんどの寺院で使用されている蓮の花やマリーゴールドは、チャイナタウンの一角にあるパーク クローン市場が仕入先となっています。
(パーククローン市場の様子。蓮の花やマリーゴールドに関わらず、あらゆる種類の花を扱う店が大量にならんでいる。見方によってはメルヘンチック。)
個人宅の仏壇のお供え用として、買い物にきているお客さんも多いです。
サパーンプットナイトマーケットも近くで開催されているので、遊びに行ったついでに覗いてみるのも面白いかもしれませんね。
(パーク クローン市場もサパーンプットナイトマーケットも含めて、チャイナタウンの観光の詳細については「バンコクのチャイナタウン(ヤワラート)を100倍楽しむための観光・グルメ情報。」を参考にして下さい。)
おまけ:タンブン
お参りとはまた別で、タイの仏教にはタンブンと言う行為もあります。
日タイ仏教の考え方の決定的な違いは、みんなが救われるかどうかです。
日本の仏教は大乗仏教ですよね。
これは、お釈迦様はみんなを救ってくれるという考えのもとに誕生した仏教です。
対してタイは?
タイの仏教は上座部仏教と言い、出家した僧侶のみが救われるという考えです。(厳しい修行を積み、悟りを開いて仏陀になる)
出家しないと救われれないのか?!と思いますが、そうではないようです。
当たり前ですが社会を成り立たせる以上、国民総動員で出家するわけにはいかないです。
ですので出家していない人達は、以下の方法で救われると信じています。
これらは、「徳を積む」という意からタンブンと呼ばれています。
具体的には
- お寺への寄付
- 早朝の僧侶への托鉢(たくはつ)
- 家族が出家する
そして、重要なのが5つの戒律を守るということ。
殺生しない、飲酒しない、妄言(嘘をつかない)しない、レイプ(邪淫)しない、盗まない、の以上5つです。
しかし、はたしてこれらの戒律は守られているのでしょうか…
まとめ
日本で参拝と言えば、初詣などを含む神社へお祈り祈願などを一番にイメージします。
ただ、自分を含め、正しい参拝方法をきちんと覚えている人は少ない気がします。
(どっちの手でひしゃくを取るのか、また、二礼二拍手一礼など)
タイ人は若い子でもきちんとした作法で参拝をしている人が多いです。
これは宗教観や習慣の違いであって、出来てるからすごいとか、知らないからどうということではないのですが、そういうカルチャーの違いというのも面白いですよね。
やはりりタイに行った時は、遊びや観光はもちろんですが、お参りをしている多くのタイ人を見かけるからこそ「ああ、タイに来たなあ」と感じます。
そして、タイ人に混じって一緒にお参りをすると、観光がもっと充実してくるかもしれませんね。
今後タイ旅行を予定している人は、是非一度挑戦してみてはいかがでしょうか?
きっといい思い出になると思います。
バンコク旅行で誰もが行く場所、以下の有名寺院でもお参りに挑戦してみよう。ワット・プラケオ、ワット・ポー、ワット・アルンへのアクセス方法まとめ。
バンコク最強のパワースポット「エラワン廟」の観光ガイド。
3倍速で願いを叶えてくれる「ピンクのガネーシャ」観光ガイド。
一度は行きたい!タイの美しい寺院まとめ。