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近年、バンコクではサウナ施設が急増しています。
しかし、日本と同じ感覚で「サウナならどこでもいい」と選ぶと、失敗します。タイでは温泉でもない普通のサウナが「ONSEN」を名前に掲げていることもあり、GoogleMapを見ても中の雰囲気までは読めません。ローカルの安価なサウナ、混浴サウナ、日本式の日系施設まで幅が広く、料金も施設の充実具合もまるで違います。加えて、中にはゲイ向けの発展場もあるため、下調べは欠かせません。
この記事では、バンコク在住の筆者が実際に通ったおすすめのサウナを、タイプ別に紹介します。読み終える頃には、どのタイプのサウナが自分に合っているのかがわかります。
バンコクのサウナは『入って出る』だけの場所じゃない
バンコクのサウナは、日本のように「入って整えて出る」だけの場所ではありません。
多くの施設では、入店後にテーブルや椅子へ案内され、そこを拠点に過ごします。サウナと水風呂、外気浴を自分のペースで繰り返し、合間にテーブルで食事やドリンクを頼む。同行者とのんびり話したり、スマホをいじったり、過ごし方は自由です。施設によっては筋トレ器具まで完備され、トレーニングとサウナを一箇所で済ませる人もいます。


サウナで火照った体に、冷たいデザートとフルーツがしみる。これがバンコク流の過ごし方。
入浴後に着替えて外へ出る必要もありません。飲食も休憩も、サウナエリアの中で完結します。
ほかにも、日本と大きく違う点がいくつかあります。男女混浴が珍しくないこと。多くの施設ではサウナパンツを履くので、全裸にならないこと。そして、刺青(タトゥー)が入っていても問題なく利用できることです。
こうした自由さもあって、みんな驚くほど長居します。中にはローカルサウナで、ノートパソコンを広げて仕事をしながらサウナを楽しむタイ人もいます。さすがに面食らいました。サウナが、整う場所であると同時に、居場所になっているのです。
一方で、システムが日本とほぼ同じ、スーパー銭湯タイプの施設もあります。
本記事で紹介するサウナは、いずれも健全に楽しめる施設です。
一方で、GoogleMapなどで「Sauna」と検索すると、ゲイ向けの発展場が表示されることもあります。利用前にはFacebookなどで、投稿内容や雰囲気を確認しておきましょう。
まずは一覧で比較 バンコクのサウナ8施設をタイプ別に
タイプごとに、向いている人がはっきり分かれます。安さと現地の空気を味わいたいならローカル、日本式の安心感で温泉も楽しみたいならスパ銭、とにかく整いの質にこだわるなら日系、アイスバスやヨガまで楽しみたいならウェルネス。そして番外に、約50Bで入れる寺院サウナもあります。まずは一覧で、自分に合いそうなタイプを探してみてください。
| 施設名 | タイプ | 料金目安 | エリア | 利用形態 | こんな人向け |
|---|---|---|---|---|---|
| ❶ シーロムサウナ | ローカル | 約250B | プロンポン | 男性専用 | 安さとローカル感を求める男性 |
| ❷ Onsenファクトリー | ローカル | 約350B | ウドムスック | 男女別 | ローカルでも清潔さは譲れない人 |
| ❸ シーナカリン サウナ42 | ローカル | 約280B | オンヌット | 混浴 | 同行者と一緒に楽しみたい人 |
| ❹ 湯の森 | スパ銭 | 約650B | プロンポン | 男女別 | 初めてで失敗したくない人 |
| ❺ Let’s Relax 温泉 & スパ | スパ銭 | 約750B | トンロー | 男女別 | 観光の合間に安心して整いたい人 |
| ❻ Totonoi Sauna & Onsen | 日系 | 約490B〜 | トンロー | 混浴 | 日本式の整いを求める人 |
| ❼ Dip Garden Onsen & Ice Bath | ウェルネス | 約500B | アーリー | 混浴 | アイスバスやヨガまで楽しみたい人 |
| ❽ 寺院サウナ | 寺院 | 約50B | オンヌット周辺 | 男女別 | 変わり種のローカル体験がしたい人 |
(右にスクロールできます)
各施設の雰囲気は、下のInstagramマガジンでもまとめて確認できます。
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ローカルサウナ|安さと現地の空気を味わう
ローカルサウナの流れは、どこもほぼ同じです。入り口で入場料を払うと、鍵付きロッカーの鍵、サウナパンツ、バスタオルとフェイスタオルを渡され、テーブルへ案内されます。席につくと、スタッフが無料のお茶とフルーツを持ってきてくれます。この一連のもてなしが、数百バーツで受けられるのがローカルサウナの魅力です。
なお、女性はサウナパンツの支給がないことも多いため、着替え用のTシャツなどを持参しておくと安心です。タイ人女性もスポーツウェアやTシャツ姿で過ごす人が多く、これに倣うのが無難です。
❶ シーロムサウナ

とにかく安く、多少の古さは気にしない。そんな人に最初に挙げたいのがシーロムサウナです。
BTSプロンポンから約2km、250バーツで入れるローカルサウナです。この立地と価格のバランスから、ローカルタイプながら在住日本人にも定番として親しまれています。
設備は充実しています。大きめの水風呂とプール、熱風呂、そしてドライサウナとハーブスチームの2種類のサウナ。筋トレ器具まで揃っています。


魅力は、日本では味わえないどローカルな空気です。脱衣所には倉庫にありそうな古いロッカーが並び、サウナエリアは金属屋根に覆われた、開放感のある倉庫のような造り。この飾らない雰囲気こそが、在住日本人を惹きつける理由です。
正直に言えば、施設は年季が入っています。インド人や中国人のにぎやかなグループ客も多い。ただ、そうしたローカルの猥雑さも含めて楽しめる人にはおすすめのサウナです。
店舗情報
- 営業時間:毎日12:00〜23:00
- 利用形態:男性専用
- 入浴料:250バーツ
- 位置情報:GoogleMap
❷ Onsen Factory Onsen&Sauna Sukhumvit 103

中心部から少し離れても、安くて清潔な穴場のローカルサウナを探しているなら、Onsenファクトリーがおすすめです。
BTSウドムスックから約2.6km、旅行者にはまず馴染みのない場所にあります。それでも近年、在住日本人がひそかに集まりはじめています。
理由は、その清潔さです。2025年開業と新しく、一般的なローカルのイメージとはかけ離れた、清潔感のある更衣室とサウナエリア。20人以上が入る大型のドライサウナを中心に、スチームサウナ、水風呂、熱風呂が揃います。



筆者自身、最近はここに通い詰めています。ローカルサウナでありながら、日本人客の姿が驚くほど多い。清潔さにうるさい日本人がわざわざ足を運ぶのは、それだけ居心地がいい証拠です。施設中央には喫煙所もあり、喫煙者にも過ごしやすい造りになっています。
立地こそ遠いものの、「350バーツでこのクオリティなら行く価値がある」と思わせるサウナです。
なお、女性は個室のプライベートサウナのみで、事前にFacebookからの予約が必要です。
店舗情報
❸ シーナカリン サウナ42

男女一緒に、ローカルサウナでゆっくり過ごしたい。そんな人に向くのがシーナカリン サウナ42です。
BTSオンヌットから約6kmと少し離れていますが、男女が同じ空間で楽しめるため、カップルやグループに人気です。筆者も在住の女友達と訪れました。
設備はドライサウナ、スチームサウナ、簡易ジムスペース。水風呂と熱風呂だけは男女別に分かれています。混浴といっても、さすがに湯船は分けたいという女性にも配慮が行き届いています。


混浴の強みは、長時間の滞在です。昼食をとり、おしゃべりをはさみながら、一日ゆっくり過ごせる。タイ人の恋人がいる人が、日中の暇つぶしに誘うにも使いやすい施設です。
難点は、駅から遠いこと。そして施設はさほど広くなく、混浴のぶん混み合いやすいことです。それでも、休日にカップルでまったり整いたいなら、候補に入れる価値があります。
店舗情報
スパ銭サウナ|日本と同じ安心感で整う
スパ銭サウナは、日本のスーパー銭湯とほぼ同じ仕組みです。ローカルサウナのようにサウナエリアで飲食しながら過ごすスタイルではありません。
受付で館内着(甚平風の館内着)とバスタオル、フェイスタオルを受け取り、一度着替えます。館内着で過ごすのは休憩室や食事スペースで、浴室やサウナには日本と同じく全裸で入ります。マッサージや休憩室を備えた施設も多く、ゆっくり滞在できます。
作法が日本とそっくりなので、旅行者でも戸惑いません。バンコクで初めてサウナに行くなら、まずこのタイプが安心です。
❹ 湯の森温泉&スパ

日本人に最も人気で、和の情緒そのものを味わえる本格的なスパ銭が湯の森です。
BTSプロンポンから約1.5km。玉砂利を敷いた庭園の奥に、木々に囲まれた和モダンの建物がたたずんでいます。中に入ると、ここがバンコクだということを忘れる。日本に帰ってきたような、ふっと力の抜ける感覚があります。
設備の中心は、タイ国内から運んだ天然温泉です。ほかにジェットバスや炭酸温泉、露天風呂、チーク樽風呂、冷水風呂、そしてスチームサウナとドライサウナ。写真だけ見れば日本の温泉そのもので、初めて訪れた人は「タイでこのクオリティか」と一様に驚きます。


筆者のおすすめは、旅行最終日の利用です。帰国便が夜で、搭乗までの時間を持て余すとき。別料金のマッサージ・スパも加えれば、3時間はゆったり過ごせます。木製ルーバーを取り入れた和モダンな浴槽と日本庭園に癒されながら、旅を締めくくる。これ以上ない過ごし方です。
入浴料は650バーツと、ローカルサウナよりは高め。それでも、何の不安もなく温泉とサウナを味わいたい人には、迷わず勧められる施設です。
店舗情報
❺ Let’s Relax 温泉 & スパ

日本クオリティの温泉に浸かったあと、畳の休憩室でごろりと昼寝もしたい。そんな人に向くのがLet’s Relax 温泉 & スパです。
BTSトンローから約1km、ホテル「グランデセンターポイント スクンビット55」の5階にあります。湯船には、日本の下呂温泉から取り寄せた温泉の素を使用。タイにいながら、下呂の湯に浸かれます。
設備の主役はその下呂温泉で、ほかにシルク風呂、炭酸風呂、バブル風呂、ドライサウナ、スチームサウナ、水風呂が揃います。スパやマッサージも併設されています。

筆者が何よりも気に入っているのは、畳の休憩室です。サウナと温泉でととのえたあと、畳の上でごろりと横になる時間は格別。湯の森が和の情緒で旅を締めくくる場所なら、こちらは体を芯までゆるめて眠れる場所です。搭乗までの時間つぶしにも最適ですが、気持ちよすぎて寝過ごさないよう、そこだけ要注意です。

入浴料は750バーツと、タイでは最高級クラス。それでも、これだけ安心して深くリラックスできるなら、十分に見合う施設です。
店舗情報
日系サウナ|和の整いとローカルの自由を両取りするTotonoi

タイならではの自由さを持ちながら、和の庭園や和食まで楽しめる。そんな日泰ハイブリッドのサウナを味わいたいなら、Totonoi Sauna & Onsenです。
BTSトンローから徒歩わずか500m。日本人が運営していて受付で日本語が通じるため、旅行者でも安心して利用できます。
サウナはアウフグース、ハーブ、瞑想の3種。水風呂と檜の熱風呂に加え、和の庭園と飲食スペースも備えます。中でもおすすめは瞑想サウナです。ヒーリング音楽が静かに流れる暗闇で汗を流していると、体だけでなく精神までほどけていく。整ったあとに庭園を眺める時間は、ほかでは味わえません。


庭園や木材を活かした造りには、日本人経営ならではの本格的な和が息づいています。その一方で、混浴で飲食もできるというタイのローカルらしい自由さも同居している。この二面性こそがTotonoiの魅力で、カップルでのタイ旅行にもよく合うサウナ施設です。


Totonoiについては、オーナーの山本さんへのインタビューを交えて、以下の記事でも詳しく紹介しています。
>> バンコクで整う——日本人が手がけた和×タイのハイブリッドサウナ「Totonoi Sauna & Onsen Bangkok」
店舗情報
- 営業時間
水・金 10:00〜23:00
月・火・木・土・日 10:00〜22:00 - 入浴料金
1時間 490バーツ
2時間 690バーツ
終日利用 790バーツ
※平日15:00までの入場で100バーツ引き
※そのほか、お得な割引パッケージもあり。詳細は公式ウェブサイトまたはSNSをご確認ください。 - 公式ウェブサイト(日本語対応)
www.totonoisauna-onsen.com - SNS
Instagram / Facebook / LINE / SNSまとめリンク
ウェルネスサウナ|アイスバスやヨガまで楽しむDip Garden

サウナだけでなく、アイスバスやヨガ、自然まで一緒に楽しみたい。そんな人に向くのがDip Gardenです。こうしたウェルネス志向のサウナは、バンコクでも少しずつ増えています。
BTSアーリーから約1km。入り口から木々が生い茂り、足を踏み入れた瞬間、その匂いに気持ちがほどけます。施設内にはサウナのほかにコワーキングスペースがあり、ヘルシーな食事やドリンクも楽しめる。サウナを軸に、心身を整えるすべてがここで完結します。
設備はドライサウナ、アロマの香るスチームサウナ、水風呂、アイスバス。中でも際立つのは、屋外の開放感です。緑に囲まれたサウナは、チェンマイやパタヤのような地方都市には点在しますが、都心のバンコクでは貴重です。

さらに、日によってカヴァ(高揚感をもたらす飲み物)のセッションやヨガのイベントも開かれます。サウナを入り口に、体も心も深く整えたい人にうってつけの一軒です。
店舗情報
寺院サウナ|50Bで整う、最もディープなローカル体験

バンコクの寺院ワット・カチョンシリにあるハーブサウナは、商業施設ではありません。地域に根ざした、最もディープな整いを味わいたい人にこそ訪れてほしい一軒です。
BTSオンヌットから約6km。寺院の境内に、地元の人々が利用する薬草ハーブサウナがあります。外国人でもたった50バーツで入れます。知る人ぞ知るチルスポットとして、一部の日本人にも知られています。

薬草サウナの入口
設備は、お世辞にも整っているとは言えません。ボロボロのロッカー、屋外の脱衣所、手入れの行き届かないシャワールーム。それでも訪れる価値があるのは、ここが単なるサウナではないからです。タイには古くから、寺院関係者や地域のボランティアが管理するハーブサウナが点在し、人々の健康を支える拠点として使われてきました。その文化を、バンコクで代表するのがワット・カチョンシリです。タイの文化とサウナを同時に味わえる場所は、そう多くありません。



サウナは6人ほどが入れるハーブサウナが一つきり。水風呂はなく、水桶で水を汲んで浴びます。
それでも、実際に足を運ぶと分かります。日本ではありえない、地元の人々と肩を並べてサウナを浴びる時間。寺院の静かな空気の中で、日光を浴びながら整う。隣ではのら猫が昼寝をしている。50バーツという安さ以上に、ここでしか味わえない時間が待っています。
ただ、英語も日本語も通じません。訪れる前に、以下の記事で詳しい利用の様子を確認してください。
>> バンコクのお寺でサウナ体験「ワットカチョンシリ」50バーツのハーバルスチームサウナ
施設情報
- 開放時間:9:00〜17:00
- 位置情報:GoogleMap
- Facebookページ
タイのサウナは、日本にはない自由がある
日本にもサウナは多い。「わざわざタイで?」と思う人もいるでしょう。
けれど、ここまで見てきた通り、バンコクのサウナは日本とはまるで違います。飲食しながら長居できるローカルサウナ、男女で過ごせる混浴、日本式の安心感があるスパ銭、緑に囲まれたウェルネス施設、そして寺院の境内で地元の人々と整うハーブサウナ。どれも日本では味わえない、タイならではの体験です。旅の合間にふらりと立ち寄れる手軽さもあります。
ととのう文化が広がる今だからこそ、タイの自由で懐の深いサウナを味わってみてください。日本とは異なる質のととのいを得ることで、また一つ、タイでの時間が楽しくなるはずです。
バンコクで整い・ウェルネスをもっと楽しむ
サウナで整ったら、次はバンコクのほかの整い体験へ。銭湯やスパ、ヨガまで、現地で実際に足を運んだ記事をまとめました。




