この記事には広告を含む場合があります。広告の場合は、紹介している「商品の購入」「サービスの利用」によって、当サイトに売上の一部が還元されることがあります。
タラート・バーンマイ・ロイピーとは、バンコクの隣県であるチャチュンサオ(Chachoengsao)に位置する市場です。
『百年市場』という通称の通り、市場として100年以上もの歴史があります。
日本で例えると、千葉県の佐原や埼玉県川越の小江戸のようなノスタルジックを感じられる観光地です。
百年前のタイにタイムスリップしたような風情あるたたずまいをしています。
タイ国内には『百年市場』と呼ばれる市場が複数存在します。
その中でもタラート・バーンマイ・ロイピーは、近場にあるピンクのガネーシャと合わせて観光できることから、バンコク郊外の日帰りスポットとして人気です。
今回の記事では、タラート・バーンマイ・ロイピーの魅力やバンコクからのアクセス方法についても詳しく記載しています。
バンコクからの所要時間は、バスとソンテウを乗り継いで片道2時間弱といったところ。
食べ歩きが好きな人、バンコク都心にはない田舎の情緒溢れる風景が好きな人は楽しめるでしょう。
百年市場(タラート・バーンマイ・ロイピー)
(百年市場の入り口)
タラート・バーンマイ・ロイピーは、タイ語では『ตลาดบ้านใหม่ร้อยปี』(タラート = 市場、バーンマイ = 新しい家、ロイピー = 百年)、
英語では”Ban mai riverside market”や”Talat Ban mai””100 years market”などと表記されています。
ちなみに、中国語での表記は『新屋市場』。
百年以上も続いている市場なのに、名前に『新しい』という意味が含まれています。
これは、100年以上前に市場が家事で焼失した後、新たに建て直されたという経緯があるからとのこと。
歴史
百年市場は100年間の間、現在のように観光地として機能していたわけではありません。観光目的で人が訪れるようになったのは2004年頃からです。市場の長い歴史の中では、つい最近のこと。
元々、百年市場は市場の脇を流れるバンパコン川を利用した水上交通の要所として発展していた市場です。
(百年市場の場所。バンパコン川沿いにある)
ところが、自動車交通の発達に伴い市場は衰退の一途をたどることになります。
周辺には次々と新しい市場も出来て、一時は百年市場は放棄された状態にありました。
しかし、近年タイ人の間でこうした百年市場の観光が人気になってきたこと、国が観光促進を強化したこともあり、2004年に多くの店が再オープンして活気を取り戻しました。
(マーケット内は多くのタイ人観光客で溢れかえっている。外国人の姿は少ない)
そのため、市場内には改装済みの新しい建物エリアも存在します。
とは言え、マーケット内の殆どは年季の入った木材家屋で構成されています。
記録によれば、ラーマ5世が百年市場に訪問した1907年以来、大部分が変わりなく残っている状態とのこと。
世界最古の木造建築物である法隆寺が1,300年を超えた今でも現存していることを考えると、それほどスケールの大きな話には思えないでしょう。
しかし、このレトロな景観にはロマンが感じられます。
(百年市場で店を営んでいる人の住居と思われる家屋)
(所狭しと店が並んでいる様子は、実にタイらしい)
(百年市場の外観。まるで大きなバラック小屋。地震が発生したらどうなるのだろうか)
歩いているだけで、どこか懐かしいノスタルジックな気分に浸れます。
百年市場で散策と食べ歩きを楽しもう
百年市場内には雑貨屋や飲食店、お菓子屋など120以上もの店舗が連なっています。
懐かしい雰囲気を感じられる駄菓子屋もあり、童心に返ったような気分になれるでしょう。
(食べ歩きできるテイクアウト専門の店も多い)
市場はそれほど大きくありません。1時間もあれば十分見て回れる規模です。ほぼ一本道の構造なので地図も必要ありません。
以下では、面白かったと思う場所や美味しかった飲食店をいくつか紹介しています。
地球の歩き方も一押しのパッタイ・ホーカイ(ผัดไทยห่อไข่)
市場内を歩いていると、店頭にデカデカと地球の歩き方ののぼり旗があったので、気になって入ってみた食堂。
店名は「パッタイ ナーイ ケ(Phat Thai Nai Ke)」
この食堂ではパッタイホーカイ(ผัดไทยห่อไข่)という、卵でとじてあるパッタイが人気。
(パッタイホーカイ。50バーツ)
ふんわりとした卵が美味しく、見た目にも美しいのが特徴。
中を開けるとオレンジ色の麺が入っています。
通常のパッタイとはまた違った食感と美味しさ。パサパサしていないので食べやすいです。
百年市場での昼食には是非。
アユタヤ時代の古武士のコスプレをしたおじさん
市場を抜けた場所にある橋に立っているおじさん。
タイの時代劇でよく見るアユタヤ時代の古武士のコスプレをしています。観光客に人気のようで記念撮影をしている人が多かったです。
自分も20バーツのチップを渡して写真を撮らせてもらいました。
(よく見ると、胸元には立派なタトゥーが入っている)
バンパコン川の風景
百年市場は英語で”Ban mai riverside market”とも称されているように、川沿いに位置しています。
コスプレしているおじさんがいる橋からはバンパコン川が望めます。特に雄大でもなければ、これと言って綺麗なわけでもありません。
しかし、百年市場のレトロな雰囲気と、このバンパコン川の素朴な光景は相性が良いです。
普段なら見向きもしないような川ですが、百年市場では見ているだけでどことなく気持ちが落ち着きました。
(果物を乗せた船が浮かんでいたり、タイ舞踊の練習をしている人達がいたり、のどかな光景)
川沿いはタイ人観光客の憩いの場になっています。
お洒落なカフェで一息
観光地化されているだけあって、市場内には小洒落たカフェもあります。上写真は「RED CAT」というカフェ。
散策に疲れたらカフェで座って一息つけます。
時間があれば市場周辺の中国寺院にも足を運んでみよう
(百年市場近くにある中華系寺院「龍福寺」)
バンパコン川沿いでは古くから中国人コミュニティが形成されていたこともあり、百年市場周辺には中華系の寺院が多いです。
煌びやかでいかにもな中華寺院。百年市場から徒歩3分程度(距離約240m)の場所にあるので、時間がある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
寺院の裏には大きな塔もあって、中々の迫力があります。
龍福寺の内部。
外観から想像できる以上に内部には派手な像が安置されていました。お参りしているタイ人も多かった。
寺院の裏に建つ巨大な塔。
遠目からこの塔のてっぺんが見えていたので足を運んでみましたが、この記事を書いている2018年9月現在は修復中とのことで中へは入れず。
間近で見ると中々の迫力があって、是非とも塔の頂上まで登って景色を見てみたいです。完成が楽しみ。
百年市場への行き方
バンコクから百年市場へ行くには、以下2つの方法があります。
- 公共交通機関を利用して自力で行く
【エカマイバスターミナル(東バスターミナル)からロットゥーに乗ってチャチュンサオバスターミナルへ⇒チャチュンサオバスターミナルからソンテウに乗り換えて百年市場へ】 - ツアーを利用する
公共交通機関を利用して自力で行く
公共交通機関を利用して自力で行く場合の料金は、合計で117バーツ(ロットゥー99バーツ + ソンテウ18バーツ。2024年1月現在)です。
順序は
- エカマイバスターミナルからチャチュンバスターミナル行きロットゥーに乗る
- チャチュンサオバスターミナルから百年市場行きソンテウに乗る
エカマイバスターミナルからチャチュンサオバスターミナル行きロットゥーに乗る
エカマイバスターミナルは、BTS エカマイ(Ekkamai)の目の前にあります。
(ピンクの四角で囲んである駅がBTS エカマイ)
(エカマイバスターミナル)
エカマイバスターミナルの18番窓口にて、チャチュンサオ行きロットゥーのチケットを購入しましょう。
チケットは99バーツ。
(18番窓口。Express Chachoengsaoと書かれている)
(チャチュンサオバスターミナル行きロットゥー)
チケットを購入すると、係員がロットゥー乗り場まで案内してくれます。
エカマイバスターミナルからチャチュンサオバスターミナルまでの所要時間は約1時間30分。ロットゥーはノンストップなので、乗車前に必ずトイレを済ませておきましょう。
チャチュンサオバスターミナルから百年市場行きのソンテウに乗る
(百年市場行きのソンテウ)
自分が行った時、百年市場行きのソンテウはバスターミナルの敷地外に止まっていました。
チャチュンサオバスターミナルには、百年市場行き以外のソンテウも存在するため、探し回るよりも周辺に人に聞いて教えてもらった方が早いでしょう。
百年市場のタイ語表記『ตลาดบ้านใหม่ร้อยปี』を見せれば、親切に場所を教えてくれます。
ソンテウの運賃は18バーツ。15分前後で百年市場に到着します。
ピンクのガネーシャも合わせて回るには?
同じくチャチュンサオにあるピンクのガネーシャがあるワット・サマーンラッターナーラームは、百年市場から更に車で15分前後の場所に位置しています。
百年市場から少々距離はありますが、百年市場からのアクセスは簡単です。
市場の前にて常に複数台のトゥクトゥクが客待ちしているので捕まえましょう。
百年市場からピンクのガネーシャまでのトゥクトゥク料金は150バーツ〜200バーツを見ておくと良いです。
ツアーを利用する
海外旅行に慣れていない人や、自力で行くことに不安がある人はバンコク発のツアーを利用するのがおすすめです。
催行会社への問い合わせや緊急の連絡も日本語で可能なので、何から何まで安心と言えるでしょう。
(予約後は上写真のバウチャーがメールアドレスに届きます。バウチャーをプリントアウトするかスマホに保存して持参しましょう)
(ツアーは毎日申し込み可能ですが、市場内の殆どの店は土・日・祝のみしか開いていません。土日祝いずれかに申し込みましょう。2024年のタイの祝日)
ツアーでは百年市場に加えて、上で少し述べたピンクのガネーシャで有名なワット・サマーンラッターナーラーム(Wat Saman Rattanaram)という寺院とワットソートーンも1日で回ります。
(ワットソートーン。チャチュンサオで最もご利益があると言われている寺院)
日本語ガイドと往復送迎も付くので海外旅行に慣れていない人でも安心です。
営業時間
- 土・日・祝(2024年のタイの祝日)のみ
- 8時〜17時頃まで
(一番活気があって楽しいのは昼時)
チャチュンサオのおすすめ観光スポット
百年市場はバンコク市内にある観光地に比べるとメジャーな場所ではありませんが、東南アジアらしいゴチャゴチャとした感じやノスタルジックに浸れる場面が多々あって趣があります。
バンコクから少々離れていますが、バンコクリピーターなら行ってみる価値大です。
平和でのほほんとしたタイの日常を味わっていてはいかがでしょうか。
その他、チャチュンサオにある全てのおすすめ観光地については、以下の記事を参考にどうぞ。タイ最大級のガネーシャ像や黄金の寺院、王室寺院など、チャチュンサオには見所が多いです。
バンコク市内や郊外にある全てのおすすめ観光地については、以下の記事を参考にどうぞ。
バンコクから日帰りで行けるおすすめスポットのまとめ。どこも見応え抜群です。
バンコクのインスタ映えスポットまとめ。写真好き必見のスポットを紹介しています。