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(チェンマイ行き寝台列車)
バンコクとチェンマイの距離は約700kmあり、旅行者がバンコクからチェンマイへアクセスするには「バス」「列車」「飛行機」のいずれかを利用するのが一般的です。
この中で、最も時間と体力的負担をかけずに移動できるのは、言わずもがな飛行機です。
飛行機であれば、バンコク→チェンマイまで1時間程度でアクセスできる上に、シーズンや航空会社にもよりますが往復5,000円前後で航空券を購入できます。
ただ、節約旅行者やバックパッカーであれば、効率や楽さよりも、安さと風情たっぷりの旅を探求したいというもの。
そこで、バンコクからのチェンマイへの移動には、バンコクを夜に発ちチェンマイに朝到着する寝台列車を利用するのもおすすめです。
寝台列車と言えば日本ではその多くが廃止され、現在では純粋な移動手段としてではなく、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」のような観光列車が主流になっています。
こうした観光列車も悪くありませんが、やはり旅人であればいつか映画のワンシーンで見たような、純粋に夜間移動を主目的とした寝台列車に乗ってみたいものです。特に、自分のような寝台列車経験がない若年層であれば尚更でしょう。
バンコクからチェンマイへ寝台列車を利用すると所有時間約14時間、料金は821バーツ(2025年1月現在 ※2等エアコン)で乗車できます。
チェンマイ行きの列車が発車するのはクルンテープ・アピワット中央駅(別名:バンスー中央駅 / 英:Krung Thep Aphiwat Central Terminal / タイ語:สถานีกลางกรุงเทพอภิวัฒน์)で、列車が到着するのはチェンマイ駅です。
(クルンテープ・アピワット中央駅は、MRTバンスーに直結している)
今回の記事では、バンコクからチェンマイへ寝台列車でのアクセスを予定している人に向けて
- 寝台列車の時刻表
- 寝台列車の様子・乗り心地
- 寝台列車の予約方法
- チェンマイ駅からチェンマイ市街への移動方法
を記載していきます。
是非、次回のチェンマイ旅行には寝台列車を利用してみてはいかがでしょうか。
チェンマイ行き列車の時刻表
(奥に見えるのがチェンマイ行き寝台列車。この時は6番ホームから乗車した)
バンコクからチェンマイ行きの寝台列車時刻表を調べるには、以下のサイトを利用するのが便利です。
(タイ語表記になっている場合は、英語表記に変更してください)
上記サイトにて、以下画像に記載しているように左側に”Krung Thep Aphiwat”を、右側にChiang maiを入力して検索をかけると、クルンテープ・アピワット中央駅発チェンマイ行き列車の時刻表を確認できます。
ちなみに、9:05発の列車以外は、全て寝台が搭載されています。
チェンマイのホテルあるいはゲストハウスのチェックイン開始時間は、基本的に14:00からなので、20:05発か22:30発の列車に乗るのが丁度良いかと思います。
自分は22:30発の列車に乗りました。
一人で特に話し相手がいなかったので、乗車直後にすぐ寝られるくらいの時間がいいかなと思ったからです。
実際、22:30発の列車乗客は、発車後1時間〜2時間もすれば皆眠りにつくので結構静かです。自分と同じような考えの人には、22:30発の列車をおすすめします。
余裕を持って列車発車の30分前には駅に到着しておこう
タイのあらゆる交通機関は「時間通りに来ない」「平気で30分は遅刻する」ということを聞いたことがあるかと思いますが、自分が乗った列車は22:30ぴったしに出発しました。
そのため、余裕を持って30分前にはクルンテープ・アピワット中央駅に到着しておきましょう。
夜のクルンテープ・アピワット中央駅は、駅に併設しているコンビニかカフェくらいしか時間を潰す場所はありませんが、30分程度ならあっという間に過ぎます。
寝台列車の様子・乗り心地
(2等エアコン付き寝台車の寝台)
上写真は自分が乗車した2等エアコン付き寝台車の寝台です(料金は821バーツ)。
2等エアコン付きは旅行者にとって最もポピュラーなクラスです。多少清潔感に欠けるのは覚悟していたのですが、意外にもシーツや枕、ブランケットなどは綺麗に洗濯されおり、快適に寝れました。
ただ、コンセントがないので、乗車前にスマホの充電は満タンにしておいた方が良いでしょう。
ブランケット
寝台。足を伸ばしても余裕がある広さ。身長が高い白人の乗客達も快適そうに寝ていたので、広さは問題ないでしょう。あぐらをかいて本を読める高さも十分にあります。
また、各寝台にはカーテンがついているので、物音こそ聞こえるものの、ある程度のプライベートは確保できます。なので、想像以上に快適でした。
上述したように自分が乗車したのは22:30の列車です。
列車が発車した直後は、他の白人旅行者が談笑していて少しうるさかったですが、0:00を回るころには皆寝静まっていてシーンとしていました。
騒音に悩んで寝られないという心配は必要ないでしょう。
トイレもあります。
乗客の荷物置き場は、上写真のように各ベッドに付いています。
物を盗まれる心配はいらないかと思いますが、万が一に備えて貴重品は個別に小さいバッグに入れて、抱きかかえるようにして寝る方が良いでしょう。
こういう「そんなことありえないでしょ」と思う場面でこそ、盗みの被害が発生するのが海外旅行です。
また、上写真のようにメインバッグを表に置いておくなら、バックパックなら南京錠、スーツケースなら鍵付きを利用しましょう。
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列車は特にひどい揺れがないので、ぐっすり寝られます。
目が覚めた頃には、車窓からは北部らしい緑あふれる風景が見え、数時間したらチェンマイに到着します。
ちなみに、寝台列車に乗車したら、車掌が朝食の注文を取りに来ます。
朝食はタイ料理が中心で、料金は190バーツから210バーツです。朝食を食べてより旅風情を感じたい方は注文してみてはいかがでしょうか。
女性でも問題なく乗れる
チェンマイ行きの寝台列車には、上写真の2段ベッド形式の他に、個室も用意されています。
しかし、個室は値段が1500バーツ近くします。家族連れやカップルで個室雰囲気を味わいたいなら別ですが、節約旅行者向けとは言えないでしょう。
自分が乗った2等クラスは、周りは殆ど白人バックパッカーです。その中には女性一人の方もいたので、日本人女性が一人で乗ってもまず大丈夫でしょう。
この程度が心配ならどこにも行けないと言えるレベルです。
乗るなら必ず下段ベッドを選ぶべし
そして、二段ベッドは必ず下段ベッドを選びましょう。なぜなら、上段ベッドには窓がありません。
窓がない寝台列車…窮屈ですよね。旅の風情なんてあったものではありません。
上段ベッドと下段ベッドでは、下段ベッドの方がわずか80バーツ程度高いだけです。
寝台列車の予約方法は以下にて記載しているので、必ず下段のベッドを選んで下さい。
寝台列車の予約方法
寝台列車の予約方法には、以下の2通りが存在します。
- オンライン予約
- クルンテープ・アピワット中央駅の窓口で予約
予約の必要性についてですが、個人的には予約したほうが良いと思います。
なぜなら、自分が寝台列車に乗ったのはタイ観光においてローシーズンと言われる6月(雨季)ですが、それでもパッと見で寝台は殆ど埋まっていたからです。
当日券購入予定で重い荷物を持ってクルンテープ・アピワット中央駅まで来たのに、寝台車が空いてない…となってしまっては馬鹿馬鹿しいので、予約しておくにこしたことはありません。
それに、上述したように、寝台列車に乗るなら下段ベッドの確保は必須です。
以下で、上記2通りの予約方法について詳しく説明します。
オンライン予約
オンラインで予約する場合は、以下のサイトから可能です。
(タイ語表記になっている場合は、英語表記に変更してください)
オンラインサイトは全て英語表記で、クレジットカード(VISA,MasterCard,JCB)かデビットカード(タイ国内で発行した物のみ)での支払い対応となっています。
また、20バーツ〜40バーツの手数料が発生するのと、個人情報の入力が必要です。面倒だと思った方は、後述するクルンテープ・アピワット中央駅窓口で直接予約する方法が良いでしょう。
ちなみに、オンラインサイトで予約できるのは60日前から2時間前までの列車です。
オンラインサイトで予約する場合の手順は、以下の通りです。
- Sing Upして個人情報を入力
- 列車と座席を選ぶ
- 支払い
- 乗車券のPDFがメールアドレスに送信される
Sing Upして個人情報を入力
まず、TOPページ右上にある「Sing Up」を選択します。
Sing Upを選択すると、以下のページが開くので情報を入力します。
住所と電話番号の入力に関しては、郵便物を受け取るわけではないので適当でも大丈夫でしょう(個々の判断にまかせます)。
続いて、Eメールアドレスと任意のパスワード(6文字以上)を入力したら「OK」に進みます。
列車と座席を選ぶ
「OK」をクリックしたら、ログインされてTOPページに戻ります。
TOPページにある「Origin」と「Destination」に、それぞれ「Bangkok」「Chiang Mai」を入力します。
「Departure Date」欄の日付(出発予定日)、「Adult」「Child」欄より人数を入力して、「Search」をクリックしましょう。
すると、入力した日にちの時刻表が表示されます。
上画像「Select」欄にある「Select Coach」より列車の指定に進めます。
例として、ここでは自分が乗車した22:00発の列車を選択してみます。
「Select Coach」を選択すると、以下画像の画面に進みます。
一番上の寝台以外はエアコン無しなので要注意です。
タイの雨季はやや涼しいとは言われますが、体感的にはエアコン無しではとても寝れたものではありませんでした。
そのため、エアコン車両の選択は必須です。
では、一番上の寝台の「Available」を選択してみます。
続いて「座席を自分で選ぶか、おまかせにするか」のページに進みます。
画面下部にある「Manual Seat Selection」を選ぶと自分で選択、「Automatic Seat Selection」を選ぶと自動選択になります。
友達と行く方であれば、Manual Seat Selectionを選択して、友達と隣合わせの寝台になるよう選択するのもありです。
Automatic Seat Selectionを選択すると、そのまま決済画面に進みます。
ここでは、Manual Seat Selectionを選択してみます。
すると、座席指定画面に進みます。
上画面で色がついている場所が空き寝台ということになります。この場合は27番のベッド一台のみが空いているということですね。
繰り返しになりますが、必ず下段ベッドを予約しましょう。
支払い
空きの寝台をクリックしたら、「Confirm Selection」をクリックします。
すると最終確認画面が表示されます。
最後の画面では、発車駅・到着駅、日にち、列車クラス、寝台番号、料金が表示されるので、今一度よく確認したら「Payment」をクリックします。
すると決済画面に切り替わります。ここでカード情報を入力したら予約完了です。
登録したEメールに乗車券が送信される
支払いが終わると、以下画像のようなチケットが、登録したEメールに送信されます。
あとは、このチケットを印刷して、乗車当日に持参すれば完了です。
クルンテープ・アピワット中央駅の窓口で予約
クルンテープ・アピワット中央駅で直接予約する場合、特定の予約窓口は存在しません。なので、駅に到着して適当に窓口で、チェンマイ行き列車の予約をしたい旨を伝えればOK。
予約の際、特に難しい英語は必要ありません。
例えば「Tomorrow, chiang mai, 10:30PM, Lower Bed OK ?」だけで結構です。
再度繰り返しますが、Lower Bed(下段ベッド)は必ず言いましょう。
係員は、外国人観光客がチェンマイ行き列車を予約するのに慣れているようで、サクサク手続きしてくれます。
一応、予約の際にはパスポートの提示を求められますが、持っていなくても大丈夫です。
何も指定がなければ、エアコン付き寝台車のチケットを予約してくれます。もし、心配であれば「Sleeping Seat ?」「Air condition?」と聞いてみましょう。
予約が完了したらチケットを渡されるので、乗車当日まで失くさないよう保管しておきましょう。
到着後、チェンマイ市街への移動方法
(チェンマイ駅)
チェンマイ駅は、チェンマイ市街の中心である旧市街から東に3km〜4km程離れています。
(チェンマイ駅から旧市街の象徴ターペー門までの地図)
観光向けのホテルやゲストハウスはチェンマイ市街に点在しているので、駅に到着したらソンテウかトゥクトゥクに乗って市街地まで行きましょう。
ただ、駅で客待ちしているソンテウやトゥクトゥクは観光客慣れしており、旧市街までの料金を言い値で150バーツなどと、とんでもない料金をふっかけてきます。
交渉すれば少しは安くなるでしょうが、それよりも旧市街へ続くチャルン・ムアン通り(Charoen Muang Rd)へ出て、流しのソンテウを捕まえる方がベターです。
流しのソンテウであれば30バーツで旧市街まで行けます。
(緑色の通りがチャルン・ムアン通り。チャルン・ムアン通りを西に一直線に進むとターペー門にぶつかる)
(チャルン・ムアン通りで捕まえたソンテウ。自分と同じように、駅ではなくチャルン・ムアン通りでソンテウを捕まえる旅行者は結構いた)
チャルン・ムアン通りでソンテウを捕まえたら、旧市街までは10分程度で到着します。
もし、宿泊先がナイトバザール周辺やニマンヘミン通りにある場合でも、料金は40バーツ〜50バーツ程度で済むでしょう。
バックパッカーのような節約旅行者なら、駅で客待ちしているソンテウやトゥクトゥクを利用するよりも、断然流しを捕まえる方が良いはず。
寝台列車の得体の知れないワクワク感は旅
こうして自分は人生初の寝台列車の旅を終えました。
実際、寝台列車で何をしていたかと言うと、乗車時間約12時間の内、10時間近くは快適に睡眠をしていただけです。
しかし、乗る瞬間のワクワク感、そして目が覚めた時の車窓から見える緑豊かな北部の景色は爽快です。
今回、自分は一人で乗車しましたが、これが友達と一緒なら尚更楽しかっただろうなと思います。
是非、今後バンコクからチェンマイに行く予定の人は、寝台列車を利用してみてはいかがでしょうか。
間違いなく思い出に残る旅になるでしょう。
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