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ムアンボーラン(Mueang Boran / เมืองโบราณ)とは、BTSケーハ(Kheha)から車で約5分の場所に位置する世界最大の屋外博物館です。
敷地面積は約1.2平方キロメートル(東京ディズニーランドの約2.4倍)。
皇居並みの広大な敷地内に、タイ国内に実在する寺院・宮殿・遺跡のレプリカ、民間伝承に登場する架空の建築物など、選りすぐりの建物が120軒以上も建てられています。
(須弥山と巨大魚アーノンをイメージした建物。ムアンボーランを代表する建築物)
レプリカと言っても、限りなく実物に近いです(建築物にもよるが本物の1/3程度の大きさで作られている。実物大の建築物もある)。
ムアンボーランに来れば、1日でタイ各都市の一大観光地オールスターを観光できるというわけです。
ただ、ムアンボーランの敷地は広大なうえ、120以上もの建築物があります。1日で全てを見て回るのは不可能です。
そこで今回の記事では、ムアンボーラン観光前に知っておきたい
- ムアンボーランの概要
- 特に見応えがある8の建築物
- 割引チケット購入方法
- アクセス方法と営業時間
について記載しています。個人的にビビッときた建築物8軒を厳選しました。
ムアンボーラン(別名:エンシェントシティ)とは
(ムアンボーランの入り口)
ムアンボーランは1972年に設立した世界最大の屋外博物館です。
ムアンボーランとは、タイ語で「古代都市」を意味します。
ムアンボーランの設立者は、タイの有名な芸術的観光地ではお馴染みの「Lek Viriyaphan(wikipedia)」という実業家です。
バンコクのエラワン博物館やパタヤのサンクチュアリオブトゥルースなど、「タイを代表するぶっ飛んだ建築物」を作った人としても有名です。
この方が関わっている建築物は、見ているだけで意識を持っていかれそうになります。
上リンクの2ヶ所も常識を突き抜けた面白い建物です。
ムアンボーランは、後世にタイ建築の素晴らしさを知ってもらうため、
またタイの素晴らしい建築を知り実際に現地へ出向く人が増えることにより、観光促進に役立つのではないかと思い建設したとのこと。
敷地内は自転車・ゴルフカート・トラムで移動する
(ムアンボーランの内部。街のようになっている)
ムアンボーランの敷地は広大であるため、徒歩での移動は不可能です。そのため、入場後に以下いずれかの乗り物をレンタル(有料)します。
- 自転車
- ゴルフカート
- トラム
個人的には自転車での移動がおすすめ。自由度が高くてレンタル料金が安いです。
自転車
筆者は自転車を利用しました。自転車での観光所要時間は昼食を含めて3時間ほどでした。
若い人なら自転車で十分かと思います。レンタル料金は50バーツ。
ゴルフカート
- 4人乗りと6人乗りの2種類あり
- 料金 /
4人乗りは最初の1時間350バーツ、以降1時間ごとに200バーツ
6人乗りは最初の1時間500バーツ、以降1時間ごとに300バーツ - レンタルの際に要運転免許提示
- 運転免許がない人はドライバー同行も可能(200バーツ)
トラム
運賃は50バーツ
2種類のトラムあり。1日4回、各トラムは約2時間かけて4ヶ所の建築物を回ります(回る場所は後述)。
以下の時刻表通りに運行します。
<トラム1の時刻表>
- 10:00〜12:00
- 13:00〜15:00
- 15:00〜17:00
- 17:00〜19:00
<トラム2の時刻表>
- 10:30〜12:30
- 13:00〜15:30
- 14:30〜17:00
- 16:00〜18:30
象乗り体験もできる
敷地内では象乗り体験も可能。
象乗りの時間は15分間。料金は1人400バーツです。2人で乗ると600バーツ。
絶対に見るべき8の建築物
(入場受付カウンターで貰える地図)
入場すると、全ての建築物の場所が記載された地図が貰えます。
が、上述したように全部で120を超える建築物が存在するのです。しかも敷地はゴルフ場並みに広い…
全てを回るのは不可能でしょう。そういうわけでムアンボーランの地図には、スタッフおすすめの建築物としてRecommendedと記載された「回るべき建築物」がいくつかあります。
筆者もおすすめの場所を中心に回りました。
以下では、中でも特に見応えのあった8軒の建築物を紹介しています。
- トラム1 / ❶,❷,青色マーク,❺
- トラム2 / ❶,❷,❻,❺。
各場所の滞在時間は15〜20分。
❶ ザ・グレートホール・オブ・ヴァジュラダンマ(The Great Hall of Vajra dhamma)
後期のアユタヤ建築に影響を受け建設されたという寺院。全身が黄金で見応えあり。
建物の名前である「ヴァジュラダンマ(Vajradhamma)」という言葉は、仏教用語であり、サンスクリット語の「vajra」と「dharma」の二つの語から成り立っています。
「ヴァジュラ(Vajra)」は、ダイヤモンドのように強固で不動のもの、あるいは雷のように強力で不動のものを意味し、仏教においては、真理や智慧、悟りの象徴として用いられます。
一方、「ダンマ(dharma)」は、教えや真理を意味します。仏教においては、仏教の教え、法則、真理を指します。
つまりこの「ザ・グレートホール・オブ・ヴァジュラダンマ」は、不動の真理や智慧、仏教の教えや法則を表現した建物です。
…って、いやそんなこと言われても意味が深すぎる…。なので、あまり深くは考えず見た目のインパクトを楽しみましょう。
ザ・グレートホール・オブ・ヴァジュラダンマは、外壁にも黄金の装飾が施されていて、とにかく美しいです。仏堂前に立つ巨大仏陀も迫力があります。
仏堂の中には28体の黄金仏が安置されています。ずらっと一列に並んでいる姿が神秘的です。ムアンボーランに来たら絶対見ておきたい建築物。
❷ サンペット プラサート パレス(Sanphet Prasat Palace)
アユタヤ旧市街にあるサンペット宮殿という建物のレプリカ。
アユタヤ時代、サンペット宮殿は国王の戴冠式や、大使受け入れの式典などに利用される重要な建物でした。
しかし、ビルマによるアユタヤへの攻撃により、本物のサンペット宮殿は崩壊しました。
現在はレンガの土台しか残っておらず、遺跡と化しています。
ムアンボーランにあるサンペット宮殿のレプリカは、考古学者や歴史学者が遺跡に残る物的証拠に基づき、限りなく実物に近く再現したものです。
遠くから見ても立派。ピンと突き出た尖塔が精巧で好きです。
❸ ザ・プラ ケオ・パビリオン(The Phra Kaew Pavilion)
アユタヤ時代に存在した宮殿の壁画に描かれた仏殿をもとに再建された建物。
タイの中華系寺院でよく見かける、楼が積み重なった八角の造りが特徴的。庭園には太鼓橋もあり風情が漂っています。
タイ文化の建築物ばかりと思いきや、たまにこういった中華系建築物もあって新鮮です。
❹ シュメール マウンテン(Sumeru Mountain)
自分含め、ムアンボーランを訪れた人の殆どが一番印象に残っているだろう建築物。
タイ寺院の壁画にある仏教的宇宙観を象徴的に表した建物です。一言で言うと須弥山(wiki)らしい。
中央に建つ仏塔が須弥山を象徴していて、巨大な怪魚アノーンが須弥山を囲み支えています。
仏教の宇宙観は考え出すと頭が痛くなるほど深い…が、とにかくこの建築物は面白いです。
こんな建物はタイで見たことがありません。ムアンボーランで一番の映えスポットとしても有名。
一見の価値あり。
❺ エンライトンメント・パビリオン(Pavilion of the enlightened)
上記の須弥山に次いで印象に残った建築物。日本で言う阿羅漢(悟りを得た聖者)を祀る羅漢堂です。
『金 × グリーン』という見かけない組み合わせの色合い、水に架かる橋、全てが神秘的。
お堂の中には重々しくも立派な像が安置されています。
❻ ボディサットヴァ・アヴァローキテーシュヴァラ(Bodhisattva Avalokitesvara)
池の上に立つ観音菩薩像。大乗仏教における菩薩の一人で、慈悲と智慧の象徴とされる菩薩です。
慈悲の観音菩薩としても知られており、多くの信仰を集めています。
中国仏教では「觀音菩薩(グァン・イン・ボサツ)」、日本仏教では「観音菩薩(かんのんぼさつ)」として知られています。
千手観音のお姿と、両隣にいるドラゴンの組み合わせが神々しいです。
❼ タイ ジャンク ボート(Thai junk Boat)
アユタヤ王朝時代、当時の第二の都市バンコクへの運輸や海外との貿易のために使用されていた船。
陸路交通が発達していなかった当時は、こうした船で運輸を行なっていました。
外見は地味ですが、個人的には結構興奮した建築物。昔の人はこんな船に乗っていたんだなと関心しました。
❽ プレア ヴィヒア(Preah Vihear)
現在はカンボジア領であるプレアヴィヒア寺院のレプリカ。
本物と同様にムアンボーラン内でも小高い丘の上に建てられています。
サイズは本物の1/3程度ですが、再現度はまあまあ高いです。
(ちなみに実物はこんな感じ)
本物を見たことある人なら物足りないかもですが、ムアンボーランの中ではおすすめしたい美しい建築物。
現在プレアビヒアはカンボジアからしか入場できない(昔はタイからも入場できた)のが悔やまれますね。
タイからはもう入場できないからこそ、ムアンボーラン観光時には是非ともプレアビヒアは見ておきたいです。
本物のプレアビヒア寺院については、以下の訪問レポートも参考にどうぞ。
興味深い建築物多数!
(ブリラム県にあるパノムルン歴史公園のレプリカ)
その他にもスコータイ歴史公園の遺跡などの外国人にも有名なスポットはじめ、アランヤプラテートのローカルな遺跡など、タイの建築物レプリカは一通り揃っています。
筆者は見たい建築物の目星を付けて回りましたが、他にも魅力的な建築物は沢山あるため、あえて適当に回ってみるのも面白いかもしれません。
適当に回るからこそ出会える建築物もあるでしょう。
いずれも建築物にまつわる歴史や伝承を知っておいた方がより楽しめるのは確かですが、出来が良いので見た目のインパクトだけでも十分楽しめます。
ムアンボーランへの行き方
以下はムアンボーランの場所を記した地図。
ムアンボーランの最寄り駅はBTSケーハ(Kheha)です。
BTSケーハからの距離は約4km。渋滞がなければ車で5分程度でアクセスできます。
BTSケーハからムアンボーランへは、タクシーの他
- ソンテウ(10バーツ)
- 無料のシャトルバス
を利用できます。
個人的にはソンテウの利用がおすすめ。頻繁に出ているうえにたったの10バーツで乗れるため、使い勝手が良いです。
以下で詳しく解説します。
ソンテウで行く
まず、BTSケーハの3番出口を降ります。
3番出口の階段を降りると、目の前に大きく「36」と書かれた白色のソンテウが見えます。
このソンテウに乗るだけ。
ソンテウはムアンボーランの目の前を通ります。ムアンボーランの前に来たら降車するだけです。
料金はたったの10バーツ。シンプルで楽なアクセス方法です。
無料のシャトルバスを利用する
土曜日・日曜日に限り、9:30と14:30の2回、BTSケーハからムアンボーランへ行く無料のシャトルバスが出ています。
(時刻表。ムアンボーランの公式Facebookより)
無料シャトルバス乗り場もBTSケーハの3番出口を降りたところです。
ただ、1日2回しか出ていないので使い勝手は良くないです。
ソンテウなら常に出ていますし、たったの10バーツなのでソンテウでも全然良いです。
無料のシャトルバスは、タイミングが合えば利用すると良いでしょう。
お得な割引チケットで入場しよう
ムアンボーランの入場料は以下の通りです。
- 大人 / 700バーツ(約2,620円)
- 子供(6〜14歳)/ 350バーツ(約1,300円)
しかし、以下の割引チケットであれば【自転車レンタル料金 + 昼食】を含めて、
- 大人 / 約1,450円
- 子供 / 約1,100円
で入場できます。
(ボリューム満点のランチが無料で付いてくる)
普通に入場するよりも絶対にお得。ムアンボーランへ行く人は割引チケットの購入がおすすめです。
エラワン博物館を一緒に観光することでさらにお得!
(エラワン博物館)
エラワン博物館とは、ムアンボーランの最寄り駅BTSケーハ(Kheha)から6駅離れたBTSチャーン エラワン(Chang Erawan)近くにある博物館です。
巨大なエラワン象はじめ、上写真のような煌びやかな展示物が多々あることから、バンコク屈指のインスタ映えスポットとして有名です。
上記のムアンボーラン入場割引チケットの中には、このエラワン博物館もセットで観光できる割引チケットがあります。
両観光地はお互い近い場所に位置しているため、1日で両方を観光するのがおすすめです。
- ムアンボーラン最寄り駅が「BTS Kheha(ケーハ)」
- エラワン博物館最寄り駅が「BTS Chang Erawan(チャーン エラワン)」
通常、割引チケット無しで両方を観光すると、1,100バーツ(約4,100円)もします。
しかし、上記の割引チケットであれば、2ヶ所入場しても半額の約2,100円で入場できるのです。
せっかくなら両方を観光するのが絶対におすすめです。
エラワン博物館の詳細、魅力については以下の記事を参考にどうぞ。見どころを解説しています。
ムアンボーラン内の割引チケット交換場所
チケット購入後は、ムアンボーラン内にあるオンラインチケットカウンターにて、バウチャーのPDFを提示するだけ。
入場券と交換してもらえます。
タイ在住者はタイ人価格で入場できる
タイ在住者でタイでの労働許可書またはタイでの運転免許証を提示すれば、日本人でも以下のタイ人価格で入場できます。
- 大人 / 400バーツ
- 子供 / 200バーツ
ムアンボーランの営業時間
- 毎日9:00〜18:00
- 公式サイト
- 公式Facebook
バンコクのおすすめ博物館
(Wat Chong Kham)
バンコクには様々な博物館が存在しますが、個人的にはムアンボーランが一番面白かったです。
レプリカとは言え、タイ全土の有名建築物を1日で見学できてしまうのは凄い。
日本で似たコンセプトの場所と言えば東武ワールドスクエアでしょうか。しかし、ムアンボーランの方が圧倒的に規模が大きく迫力があります。
ムアンボーランで気になるレプリカを見つけたら、今度は実際の場所に足を運んでみたり。逆にすでにみたことがある建築物のレプリカを見てみたりといった楽しみ方も可能です。
筆者も気になるレプリカをいくつか見つけました。今後、実物にも足を運んでみてブログで記事にするつもりです。
おすすめの博物館です。興味がある人は是非!
その他、バンコクにある全てのおすすめ観光地については、以下のまとめ記事も参考にどうぞ。
バンコクのインスタ映えスポットまとめ。写真好き必見の場所を厳選して紹介しています。
バンコクから日帰りで旅行できる県外・郊外の観光地まとめについては、以下の記事を参考にどうぞ。