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(伝説的なロックバンドブラックサバスをカバーした曲。タイ語の響きがかっこいい。)
あなたは現在の音楽シーンに満足していますか?正直、あまり満足していない方がほとんどではないでしょうか。
退屈な曲はもうたくさん。
そう思われた方は是非、このタイファンクという音楽に耳を傾けて下さい。
この音楽は1960年代〜70年代にタイで主流となっていた音楽です。
なぜ、今更昔の音楽の記事を書いたかと言いますと、近年このタイファンクがバンコクを中心に世界中で注目を浴び始めているからです。
今回はその辺りの経緯も含めてタイファンクを紹介したいと思います。
記事内に筆者おすすめのタイファンクを載せておくので是非聞いてみて下さい。
Thai Funk(タイ・ファンク)とは?
黒人音楽の影響を大きく受けたタイのダンスミュージック
タイファンクは100%タイオリジナルの音楽、というわけではないです。
タイファンクの多くは、FunkやJazz、Soulなどと言った1970年代前後にアメリカで流行していた黒人音楽からの影響を受けています。
なので、基本的にはギター・ベース・ドラムなど従来の楽器で構築された8ビートや16ビートの楽曲が多いです。
(中にはタイ特有の変拍子の楽曲や、Jazz調の三拍子の楽曲もある。)
所謂ダンスミュージックですね。
タイファンクの特徴は既存のアメリカンダンスミュージックをベースに、「ソードゥアン(弦楽器)」や「トーン(ドラム)」など、タイの伝統的な楽器を組み合わせているところです。
よく観光地で流れているようなスローテンポなタイの伝統的音楽に、ダンスミュージックダンスミュージックのビートが加わったイメージを持ってもらうとわかりやすいでしょう。
(ソードゥアン)
(トーン)
タイ・ファンクアーティストは日本でいうところの、和田アキ子やしばたはつみ
(Akiko Wada/真夜中の23時)
日本の音楽シーンにも、90年代初頭までは黒人の音楽に影響を受けたアーティスト達が数多くの名盤を残していました。
有名なところであれば「和田アキ子」、「しばたはつみ」、「笠井紀美子」、「桑名正博」など。
そして日本においても70年代前後の過去の名曲達が、「和モノ(わもの)」と呼ばれ再び評価されています。
ではなぜ日本の音楽が「和モノ」として、タイの音楽が「タイファンク」として再び脚光を浴びているのでしょう。
そしてそう言った音楽の定義とはなんなのか。
それについては次の項で説明しています。
タイ・ファンクはヒップホップカルチャーから派生した一つの文化
タイファンクや和モノが再び脚光を浴びている背景には、ヒップホップとの関係が切っても切り離せません。
ヒップホップ?なぜに?と思われる方も多いと思うので説明させていただきます。
タイファンクや、そのタイファンクに影響をもたらした70年代の黒人音楽、和モノも、脚光を浴びている要因としては、アメリカのヒップホップアーティスト達が楽曲を作る上で用いていたサンプリングという手法にあります。
(サンプリングとは過去の楽曲の一部分を引用して、新たに音楽を作る革命的な作曲方法。サンプリングについての詳細はここでは割愛させていただきます。詳しくはWikipediaを参考に。)
ヒップホップアーティスト達は、世間的には死んでしまった過去の埋もれた楽曲達を掘り起こし、新たに再構築して作った楽曲で、所謂アメリカンドリームを掴んだのです。
そこに目をつけたのがイギリスのクラブDJ達です。
イギリスのクラブDJ達は、その過去の名曲達の方を再評価し始めました。
常に流行の音楽を追い続けているDJ達が、時代と逆行した過去の音楽をCOOLだ、と認め始めたのです。
それから、急速に過去の音楽を世界中のレコード屋から見つけ出す行為が全世界で流行りだしました。
こうして掘り起こされた楽曲達は「レア・グルーヴ」と呼ばれ大きなムーブメントを起こしたのです。
タイファンクや和モノはこのムーブメントの延長線上にあります。
なので、タイファンクを一言で表す定義は存在しません。
具体的にどこのレーベルから発表されたから、こういう音だからタイファンク、というわけではなく過去の楽曲でイケてる!と思える曲がタイ・ファンクになるのです。
おすすめのタイ・ファンク
自分はタイファンクに出会ってからすっかりこの音楽の虜になりました。
以下に自分がおすすめするタイファンクの楽曲を載せておくので是非聞いて下さい。
黒人音楽とタイの伝統的音楽が、いかに相性が良いかがわかると思います。
Chaweewan Dumnern/Lam Toey Chaweewan
Dao Bandon/Bong Ja Bong
Panadda Chayapark /Rus Pu Tin
いかがでしょうか。
決して「よく理解できない民族音楽」などではなく、洗練されたアーティスト達が産み出したクールな音楽に感じませんか。
世界の音楽愛好家達が目を向けているのがよく分かります。確かにこういったアジアテイストと既存のアメリカの音楽が融合しているリズムは新しいです。
そしてこの音楽を聴くだけで、あのスワンナプーム国際空港を出た瞬間のモワッとした熱帯の空気や生い茂った木々、暑い屋台で食った美味い飯も思い出せます。
バンコクでタイファンクを買える場所
バンコクでタイファンクのCDやレコードを買う際におすすめしたい場所が、「ZUDRANGMA RECORD(ズドゥラングマレコード)」です。
この店はタイファンクにかなり特化した店で、日本のレコード屋のバイヤーもよく訪れています。
7インチのレコードからCDまで、品揃えは多いです。
値段は一枚300バーツ(約1,090円)程度から置いてあります。
視聴したいと言えば、店内の大きなスピーカーで爆音で流してくれるし、椅子に座ってゆったりとヘッドフォンで聴くこともできます。
曲の解説やおすすめの曲も紹介してくれるのでいろいろ質問してみるのもいいでしょう。
- 営業時間 / 日曜〜水曜の12:00〜20:00
- ZUDRANGMA RECORDの公式のFacebookページ
- ZUDRANGMA RECORDのInstagram
- 公式サイト
ホームページから最新のタイ・ファンク情報をチェックできますし、視聴と同時に通販も可能なので日本からでも容易に購入することができます。
ZUDRANGMA RECORDへの行き方
ZUDRANGMA RECORDへはBTS トンロー駅(Thong Lo)よりアクセスできます。
まず、駅の1番出口を出て下さい。
1番出口を降りたらスクンビット通りをBTS プロンポン駅(Phrom Phong)方面へ直進します。
右手に「POOL & SPA」の看板が見えたら、手前の道を右折して下さい。
右折後、2本目の細い道を左折すると左手にあります。
まとめ
現在、タイでも日本でも流行っている音楽はEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)が基本ですが、ご当地の楽器を使った音楽にこそ、その国の本当の音楽性が出てくるのだと思います。
ちなみにタイファンクは以前こそタイ人よりも、ファラン(白人)や日本人に人気がありましたが、ここ数年はタイの若者にも人気がでてきています。
タイの一種のサブカルチャーとして捉えてみると面白いかもしれませんね。
>>>ズドゥラングマレコード(Zudrangma Record)のタイファンクコンピレーションCDを見てみる【タワーレコード】
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