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タイ・チェンマイ発「SAMURAI WEED」──日本人グロワーが育てる一番美味しい大麻の工場へ

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SAMURAI WEED代表のさくら氏(大麻工場にて)

SAMURAI WEED代表のさくら さん

タイ・チェンマイ発の大麻ブランド「SAMURAI WEED(サムライウィード)」
2023年に日本人グロワー・さくらさん(@sakura_grow)が立ち上げ、現在は生産からディスペンサリーの運営までを手掛けています。

タイに数ある大麻ブランドのなかでも、「日本人が育てる大麻」として最も知られている存在。2024年頃からSNSでは「美味しい」と評する投稿が目立ち始め、チェンマイを訪れた友人からも必ず名前が挙がるようになりました。

筆者自身も2025年、バンコクのディスペンサリーでSAMURAI WEEDの大麻を吸い、その美味しさを実感。そこからブランドと代表・さくらさんへの関心が高まり、今回チェンマイの工場を訪ねて直接話を聞かせていただきました。

SAMURAI WEEDの大麻工場

SAMURAI WEEDの大麻工場

ブランド設立の背景や理念はもちろん、「どうして美味しい大麻ができるのか?」
その秘密を解説していただきました。

サムライウィード誕生の背景と日本人グロワーの挑戦

SAMURAI WEEDのロゴ

SAMURAI WEED(サムライウィード)は2023年4月に設立されました。ブランド名の「SAMURAI」はタイ人パートナーの提案によるものです。「サムライを名乗る以上、世界に恥じないブランドを作ろう」と決めます。

SAMURAI WEEDの店舗外観

SAMURAI WEEDの店内

SAMURAI WEEDディスペンサリーの店内

SAMURAI WEEDの大麻

SAMURAI WEEDの大麻2

SAMURAI WEEDの大麻メニュー1

SAMURAI WEEDの大麻メニュー2

SAMURAI WEEDの大麻ジョイント

意外にも、当初さくらさんはフィリピンでの栽培を検討していました。ドゥテルテ前大統領の強硬な薬物政策が知られていますが、実は大麻については前向きな発言も多く、医療用合法化が期待されていたからです。

しかし法整備は進まず、その間にタイが先行して解禁しました。

さくらさんは「妻と子どもも一緒に来るつもりだったので、チェンマイの程よい田舎の雰囲気は子育てに合う」と考え、タイ移住を決めました。

日本人グロワーとしての挑戦と日本での広がり

SAMURAI WEEDのポスター

タイ移住後は何もかもが順調というわけにはいきませんでした。

「外国人であること、日本人であることは大きな壁でした。タイ人名義がなければ話が進まない場面も多く、最初の1〜2年は特に厳しかった」とさくらさんは振り返ります。

さくらさんとSAMURAIWEEDのスタッフ

さくらさんとSAMURAIWEEDのスタッフ

それでもブランドは浸透していきます。日本国内でも名前が出るようになり、居酒屋の会話や、宮古島でリゾートバイトをしている派遣社員のあいだで話題に上ったこともあったといいます。さらに一部地域では「サムライウィードを知らなければ潜り」とまで言われるほど存在感を増しました。

SAMURAI WEEDの大麻ジョイント2

人気の理由を問うと答えはシンプルです。
単純に美味しいからです。それ以外にありません。日本人は良い大麻を見極めます。忖度は通じません」

筆者もタイ各地で大麻を吸ってきましたが、SAMURAI WEEDは香りがジョイントに残る点で際立ちます。味わいに深みがあり、確かに「美味しい」と感じました。

SAMURAI WEEDの大麻3

知名度の上昇とともに顧客層も変化しました。

「最初はふらっと立ち寄る人が多かったですが、今では固定客が増えました。『さくらがチェンマイにいないと困る』と話す常連もいます。投資目的で話を聞きに訪れる方も増え、顧客との結びつきは確実に強くなっています」と、さくらさんは語ります。

では、その「美味しい大麻」はどのように育てられているのか。次に工場の舞台裏を紹介します。

チェンマイの工場で育つ「美味しい大麻」の秘密

SAMURAI WEEDの大麻工場2

ここからは、さくらさんと共に事業を進める日本人グロワー「Back Yard」のTakiさん(@taki420042)も加わり、SAMURAI WEEDの栽培現場を案内していただきました。

クローン選抜と味の見極め

SAMURAI WEEDの大麻工場3

最初に見せていただいたのは挿し木の様子でした。切り取った枝から根を出させ、同じ性質を持つ株を増やす方法で、選抜した「美味しい大麻」の遺伝子をクローン化していく段階です。

「僕らは最初にだいたい500粒くらいの種を育て、およそ3回ほどの選抜を経て、納得のいく美味しさがある10株を残します。美味しいと思った株だけを選抜して、残りは淘汰します。そして生き残った株をクローンで増やしていくんです」

選抜ではひたすら吸って味を確かめ、最後に残すのは「自分たちが本当に美味しいと思える株」だけ。

「実際にクローンを作ってから大体3ヶ月半で収穫、その後トリミングとキュアリング(乾燥)を経ておよそ4ヶ月半で市場に出ます。目標としている収穫量は、1部屋で3〜4キロくらいです」

SAMURAI WEEDの大麻工場4

同じ種からでも香りや味は大きく変わります。だからこそ、500株の中から本当に美味しいものを見極められるかどうかが、美味しい大麻づくりの出発点になるのです。

LEDライトとCO₂管理

SAMURAI WEEDの大麻工場5

工場内には見慣れないライトや機器が並んでいます。

「最新チップのLEDライトを導入しています。日照時間や光の強さをコントロールできるため、成長スピードや収量、味にも直結します。人間に例えればLEDは栄養バランスの良い食事と同じ。自然任せでは日によって差が出ますが、LEDなら大麻にとってベストな光環境を毎日再現できる。その結果、味も香りも安定して“美味しい”ものになります」

SAMURAI WEEDの大麻工場6

「CO₂は1500ppmにしています(通常の外気はだいたい300ppm)。恐竜時代並みの濃度ですね。光合成が活発になり、収穫量は1.3〜1.5倍に増えます。部屋の温度は25度、湿度は55%で管理しています」

SAMURAI WEEDの大麻工場7

温度・湿度・光・CO₂を徹底的にコントロールし、大麻にとって理想の環境を整えている。その積み重ねが「一番美味しい大麻」へとつながります。

肥料へのこだわりとオーガニックへの挑戦

SAMURAI WEEDの大麻工場の肥料

肥料にも強いこだわりがあります。使用しているのは、アメリカ製の無機肥料「アテナ(Athena)」。

「僕らは有機肥料も試しました。有機はハマれば本当に美味しい。でも毎回同じ結果にはならない。ですが、無機の『アテナ』は常に安定したクオリティを出せる。NASAが宇宙用に開発した肥料で、不純物もなく医療基準を満たしているので安心できます」

SAMURAI WEEDの大麻工場8

枝を擦るすと、大麻特有の青々しくて素晴らしい香りを実感できた

有機栽培が「100点の可能性を秘める一方でギャンブル性が高い」とするなら、無機肥料は「毎回安定して80点以上を出せる」。SAMURAI WEEDは後者を選び、安定した美味しさを届けています。

ただし、さくらさんは続けます。
「正直に言えば、化学肥料で育てた方が収量は安定し、オーガニックよりも約3割多く収穫できます。それでも僕たちは香りと味に妥協をしたくない。だからこそ、手間も時間もかかるオーガニック栽培に挑み続けています

効率よりも「香りと味」を優先する姿勢は、ブランドの哲学そのもの。安定を選びながらも、最高の一口を追い求める姿勢に、SAMURAI WEEDらしさが凝縮されています。

土を耕さないノーティル農法

続いて紹介してくれたのが「ノーティル農法」と呼ばれる栽培方法です。

SAMURAI WEEDのNo-till農法の解説画像

画像引用:X(@SamuraiWeed_)より

「僕らはノーティルといって、土を耕さずに育てる方法を取り入れています。世界で一番単価が高い大麻の育て方とされていて、僕がこの会社でやろうと思った理由の一つです」

ノーティル農法は土を耕さないことで土壌にいる微生物やミミズなどの生態系を守り、その働きによって土を豊かに育てていきます。繰り返すほど土の力は強まり、植物はより多くの栄養を吸収できるようになり、香り高く品質の良い大麻が育つとされます。

SAMURAI WEEDの大麻工場9

本来は屋外で行われる手法ですが、SAMURAI WEEDではあえてインドア環境に取り入れています。自然の力とインドアの管理技術を融合させる挑戦的な試みです。

「ただ、GACP(医療用大麻の国際基準)とは相性が悪く、道筋はまだ見えていません」とも語り、理想と基準の両立には課題も残されている現状を明かしました。

それでも「化学肥料に頼らず、土の力を最大限に使って植物に生命力を与えたい」という思いは変わりません。自然と技術を組み合わせ、香り高い高品質な大麻を目指す姿勢がはっきりと伝わってきました。

SAMURAI WEEDの大麻工場10

サムライウィードの大麻はどこで買える?【タイ現地情報】

SAMURAI WEEDの看板

本記事執筆時点で、タイ国内でSAMURAI WEEDの大麻を扱う店舗は以下の3店舗に限られます。

工場はチェンマイにありますが、バンコクでも購入が可能です。筆者も実際にバンコクの2店舗を訪れましたが、いずれも立地が良くアクセスしやすい場所にあり、日本語対応も可能。初めて大麻を体験したい旅行者にとっても安心して利用できる店舗です。

SAMURAI WEEDの大麻工場とさくらさん

今回お話を伺い、専門的で難しい部分も多くありました。ですが、それ以上に強く伝わってきたのは、生産者の大麻への深い愛情です。それは単なる栽培技術へのこだわりではなく、生命への感謝や自然へのリスペクトそのものでもありました。

まだSAMURAI WEEDの大麻を体験したことがない方には、ぜひ体験してみてほしいと思います。

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